焼き豚が読んだら発狂する記事だね(笑)

「サッカーの、まだ知られざる可能性とポテンシャル」Jリーグチェアマンが語る、スポーツで解決できる未来の課題

(一部抜粋)

「FIFA加盟国は国連加盟国より多い」―スポーツが持っている社会的な意味

チェアマン就任にあたり、スポーツの世界をファンとして外から見るのではなく、中から見ることを考えてみて、改めて気づいたことがあった。
「実はスポーツを支えている裏側では、ものすごい数の人たちが介在しているということです。わかりやすいところでは、スタジアムを建設したり、設計したりする人たちがいる。建設のための資金調達、ファイナンスの人がいる。トレーニング技法を開発する人がいる」
試合をコーディネートする人やイベントを手がける人。チームのPRをする人。クラブハウスで選手たちの食事を提供する人。快適で機能的なスポーツウェアを開発する人。そしてもちろん、選手たち。
「他にも、スポーツツーリズムで公共交通機関が関わったり、観光交流の人たちに協力してもらったり。さらには選手のパフォーマンスをデータ分析する専門家もいたりする。サッカーはボールを蹴っているだけのものだと思ったら、実はありとあらゆる、すべての産業界が総出でこの産業を支えているということがわかったんです」それまで人と組織にずっと関わってきた30年だったが、これほどまでにスポーツというのは裾野が広いのか、と思った。

「ちょうど就任した2014年はブラジルワールドカップがありましたが、国民の半分くらいがコートジボワール戦をテレビで見ていたりしたわけですね。しかも知ったのは、国連加盟国よりも、FIFAの加盟国のほうが多いということです」
サッカーは、国際的な言語でもあるのだ。この巨大なマーケットを持つスポーツを使って、FIFAは人種差別や平和へのメッセージを送り続けてきた。
国や地域を越えた強力なパワーがある。とんでもない社会的な影響力を持っていたんです。このことを再認識して、足が震えました」

焼き豚に聞きたいが、野球って世界的に普及しているの?

そして、なぜサッカーが、もっといえばスポーツが、これほどまでに人々に愛されているのか、必要とされているのか、にも思いを巡らせたという。「社会はある意味、循環構造になっているんです。そうすることで、バランスが整えられ、一定のホメオスタシス(恒常性)が保たれるんです。人間の体も動脈と静脈があり、動脈で酸素や栄養分をすべての細胞に届ける一方、静脈は体の老廃物を回収する機能があります」
動脈と静脈、どちらも不可欠なのは自明だが、一般の社会生活では、どうしても「動脈系」が多くなる。会社でも日々、指示や命令が発信され続ける。成果を求められ続ける。これだけでは息が詰まってしまう。自分の中で消化できないもやもやした気持ちなどを濾過するような「静脈系」の機能が必要になるのだ。そうでなければ、心身のバランスを崩してしまう。
「スポーツには、その静脈系の役割があると思うんです。スタジアムで自分が暮らす地域の名前を大声で連呼し続けたり、プレーに対して本性むき出してブーイングを浴びせたりするわけですが、そんなことができる場所は他にはない。叫んだり、笑ったり、泣いたり、喜怒哀楽の感情を開放することは、人間としてとても大切なことなんです」

人間の体が動脈と静脈があってバランスが取れるように、スポーツの場で発散することでバランスが取られていく。また明日から頑張ろう、と思える。
「こういうことが、スポーツの持つ大切な社会的な役割のひとつだということに、改めて気が付いていったんです」


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