長谷川です。

昨年、9月に着工したチャイナ製の高速鉄道。

チャイナが予想もしなかった自体が徐々に発生しています。

産経新聞の記事より。

書類ずさん過ぎ…中国受注のジャカルタ高速鉄道、工事“出発進行”できず　中国語のまま「評価できぬ」

インドネシア・ジャワ島の高速鉄道整備工事が、監督官庁の許認可が下りず、足踏みを続けている。
中国が日本との受注合戦に競り勝ち、２１日に着工式典が開かれたが、提出書類が中国語で担当官が理解できないなど準備不足が露呈。
事業契約もまだ調印できず、工事の“出発”にすらこぎ着けられない状況だ。

■空軍基地の敷地に駅を予定

整備計画では、首都ジャカルタと西ジャワ州バンドンの約１４０キロを結び、２０１９年前半の開業を目指す。事業費約は５５億ドル（約６４２０億円）で、インドネシア政府は負担や保証はしない。事業権期間は５０年で、終了後は政府に引き渡される。

着工式典で、インドネシアのジョコ大統領は「インドネシア、中国の両国政府が協力して着工に至った」と胸を張った。だが、式典を欠席したジョナン運輸相は２６日、議会公聴会の質疑で、「評価が終わっていない」として、建設許可はまだ出していないとした。

運輸省幹部は、地元英字紙ジャカルタ・ポストに、「５キロ区間の式典向け使用だけ許可した」と説明。

必要書類が未提出なうえ、提出された書類も多くはインドネシア語や英語ではなく中国語で記載されており、「評価のしようがない」とし、事業契約も調印できない状況を明かした。

中国側の計画では、４駅が整備されることになっているが、うち１駅はジャカルタ東部にあるハリム空軍基地の敷地を予定。このため、一部政治家から、「首都防衛のための不可欠な施設だ」と、計画見直しを求める声もあがっている。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

元々、インドネシアの高速鉄道は
日本も申し入れをしていました。

しかし、チャイナが一方的に契約し
しかも、債務保証などもない独善的な契約でした。

インドネシアの銀行が中国の銀行からお金を借入れており
計画通りに進まないと返済ができなくなるというリスクの高い契約だったのです。

チャイナは「工期の速さ」でゴリ押ししました。

そして
いざ、工事を始めようとするとインドネシア政府の要人と
意見が折り合わず、収拾がつかなくなっています。

記事はこう続きます。

■「反対を力で排除、慣れてしまっている」

東南アジア研究所（シンガポール）の趙洪氏は、２８日の英紙フィナンシャル・タイムズ（電子版）に、中国の国有企業は母国で、反対や障害を力で排除することに慣れてしまっていると指摘。

インドネシアのような民主主義下では違った対応が必要だとして「地域社会をもっと深く理解する必要がある」としている。

インドネシアの高速鉄道計画をめぐっては、日本が受注を前提に地質調査などを長年進めてきたが、昨年３月、中国が参入を発表。

インドネシアは同９月、費用が安い「中速度」の鉄道にプランを変更し、日中両案を不採用としたが、その後、事業費を丸抱えする中国の新提案の採用を決定。日本は選考過程の不透明さをインドネシアに抗議するなど波紋を呼んだ。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

そう・・・チャイナは、国内外に問わず
力で進めていくことばかり行っており
反対意見を聞くことすら、しません。

それが当たり前になっているのです。

そもそも、選考過程も全くの不透明で
なぜインドネシアが受注したのかさっぱりわかりません。

インドネシアは不採算事業をチャイナから強引に受けざるをえなくなり
強権外交で、受注せざるを得なかったのです。

チャイナの理不尽な金集めの一環でしかないことを
示す事例になってしまっていると感じます。

最後にフィリピンでのチャイナの高速鉄道事業についてご紹介します。

フィリピンでの中国の事業凍結→日本が代わりに請け負う

2004年、中国は、首都マニラと約100キロ北にある都市クラークを結ぶ鉄道建設事業を始めましたが、工事は遅延。
2007年の完工予定が2012年に延期されました。その後もほとんど進展はみられず、工事契約の不透明さを指摘されて事業は全面凍結となったのです。

結局、フィリピン政府は日本に支援を要請してきました。日本

政府は当初計画の一部区間を対象とした円借款の供与を決め、現在建設が進められています。

無茶苦茶な事業ですよね・・・

2019年にインドネシアにおけるチャイナの『札束列車』は発車する予定です。
それまで、いくつのトラブルが発生するのやら…

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