「ねえキャンディ、いつまでたっても僕たちのラブシーンが出てこないね。メイベルとティモシーはラブラブになってきたのにさ」

「彼女、アンソニーのことあきらめたのかしら?」

「同世代の男の子と意気投合したから僕はどうでもよくなったんじゃない?」

「なんか複雑ね。私はライバルが減って安心したけど」

「じゃあそろそろ僕らのラブシーンがあってもいいのにね」

「かばくん、やる気ないんじゃないの?」

「ハッピーエンドとか言ってるけど、アヤシイもんだなあ。最後の最後で原作みたいにアルバートさんが美味しいところを全部持ってくんじゃない?」

「まさか・・・だとすれば、かばくん殺されるわね。暴徒と化したアンソニーファンに。うん、間違いないわ」

「よし!決めた。たとえかばくんが僕らを引き裂こうと、僕は絶対君を離さないよ。アルバートさんにもテリィにも渡さない。いいね?」

「まあ嬉しい(*^_^*) 私が一番好きなのはアンソニーですもの」

「僕もだよ、キャンディ。アンジェラよりフェリシアより愛してる」

「ああアンソニー~」

「キャンディ!」



ふん!馬鹿めら。これから大変な邪魔が入ることも知らずにいい気なもんだ。
そんな簡単にハッピーエンドにさせてたまるか。
ふふふ・・・

by レイモンド



「ねえ、今なんか変な声が聞こえなかった?」

「うん。君も?」

「なんだか嫌な予感がするわ」

「もし何かあるとしたら、秋以降が恐怖だな」

「イヤイヤ、もう離れるのはいやよ!」

「わかってる。何があっても僕が守るから心配しないで」


そして二人はひしと抱き合うのであった。 
 


おしまい