　九州三日目。泥風呂なるものに夢を抱き「別府温泉保養ランドへ。

　入口に「地獄に直結した温泉であることを忘れないで下さい」と書いてあり「ふむ」と思う。温泉の番頭にお金を払ってお風呂へ向かおうと扉を開けると外に出され、屋根のついた道がある。粘土質な湯の沸く音がゴボゴポ聞こえる道を抜け、建物に入る。

　脱衣場をぬけて、ヘアキャップをし（そのような指示があった）、かけ湯をして内湯に入ると湯が柔らかく硫黄の香り。あ、これはずっと浸かっていたい。と思うけれども泥風呂を楽しみに来たので体が温まる頃合いで上がり、外の泥風呂へ。

　泥湯はきっと肌に纏わりついて、全身がパックされるような体験ができるのではと思っていた。

　湯船の底に柔らかな泥。踏み締めると足の指の間へ入ってくる泥。と、いろいろな物たち。髪の毛や草やほかにもよくわからないけれどいろいろ。沼に浸かっているようなものかなと思えば野生温泉といった心持ち。早々に引き上げ内湯にゆったりと浸かった。上がってからずっと体があたたかかったので泉質は良かったのではないかなと思う。

地獄から直結した温泉です