■過去のANSEM通信より一部抜粋して記載しています■

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気温がぐっと上がり、そろそろダイエットを意識し始める方も増えてくる季節ではないでしょうか。

ダイエットは「体重を減らすこと」に注目されがちですが、視床下部や脳下垂体はもちろん、脂肪細胞やたんぱく質など全身の組織に関係します。

 

肌や爪への影響も大きいのがダイエット。お客様へのアドバイスや肌トラブル、爪トラブルの予測のためにもしっかり理解しておきましょう。

 

私たちは、食べものを食べるとすぐにエネルギーに変えて動いているのですが、

エネルギーを貯蔵できないとずっと食べ続けなければいけなくなります。

朝ごはんを食べたまま夜まで動けるのは「エネルギーの貯蔵」ができるから。

 

エネルギーを貯蔵しているのが「脂肪細胞」です。

脂肪細胞は「もうエネルギーは十分あるよ」というシグナルとして「レプチン」という食欲抑制ホルモンを分泌します。

レプチンが分泌されると、脳の中の社長(4.5講で登場します)である視床下部が、全身に「エネルギー消費してー!」と食べたい気持ちにSTOPをかける働きを始めるのが身体の仕組みです。

 

「あれ?じゃ、太った人は食欲抑制ホルモンがたくさん出てるんじゃないの?」

脂肪の多い人こそレプチンはしっかり出ています。

ではなぜ、肥満が解消されないのでしょうか?

 

レプチンは食事を始めてから20分前後で分泌が始まります。太りがちな方は

ササッと食事を終えて、ついでにデザートまで食べたころにレプチンが分泌され

余分なカロリーを摂取しがち。「早食いは太る」の仕組みです。

 

そして、レプチンを受け取る視床下部には交感神経に指令を出して身体のエネルギー消費に一役買う「オレキシン」も存在します。

 

食べる➡いっぱいエネルギーあるよ➡消費しよう!

 

が繋がっていることがわかりやすいかと思います。

近年提唱されている「バランスよく食べると痩せやすい」の仕組みも

多くの科学的根拠が解明されているものの1つです。

(視床下部やレプチン、グレリンのことを忘れてしまった方は、5講を再受講して確認してみてくださいね)

 

 

では、昨年ごろまで流行っていた「断食ダイエット」のようなものはどんな影響があるのでしょうか?もうご存知の方も多いと思いますが、絶食や断食で減った体重は脂肪の現象ではなく水分が減少しています。

 

1講や4講で「糖は水分と仲良し」ということを学びますが、体内の糖(糖質)も

もちろん水分と仲良しです。筋肉や臓器にはその大きさの4~5倍の水分を

細胞内に蓄えていると言われています。なので、すごく重いです。

私たちの肌に必要なヒアルロン酸も水分を蓄えていますよね。

 

「食べないと筋肉から失う」というのは、食べないと水分から失っていくから。

食べることを控えて痩せた4~5kgはほぼ水分と言われています。だから「絶食した後は吸収しやすい」のです。筋肉だけを失い脂肪はそのまま・・・

どうなるかは皆さんもイメージしやすいのではないでしょうか。

 

 

最近は、トレーニングもダイエットも科学的根拠を元に指導する方が多いので

SNSなどでもプロ顔負けの知識を持つ方が増えています。

絶食や断食ダイエットで肌も髪も萎んでしまった状態では、爪や手肌のアドバイスをする際に説得力がなくなってしまうので注意が必要です。

 

 

食べないで痩せると飢餓状態になりますが、脳は少ないエネルギーでなんとか生命を維持しようとします。エネルギー不足になると「脳に身体を食べられている」なんて例える方もいらっしゃいますが、健康的な肌や爪、身体を維持するためにも「バランスのいい食事」を基本としましょう。

 

 

1Kgの脂肪を燃焼するためには約7,000Kcalが必要です。

筋肉を失った身体ではなかなか燃焼させられません。

年齢と共に失っていく筋肉。適度な運動も心がけましょう。

 

脳のエネルギーは一日で約400Kcalのブドウ糖が必要です。

脳をしっかり動かして、肌や爪に大きく関係する女性ホルモン分泌をサポートするためにも身体の仕組みをなるべく理解するようにしましょう。

 

〜過去のANSEM通信より掲載〜