美代子は眠い目をこすって布団から出る。
時計を見るとまだ7時2分だった。
「おはよう・・・」
「あら、めずらしいわね。いつもは寝坊するのに」
「ちょっとね」
葉子はすでに着替えも済み、瞳はまだ寝ている。
「早く着替えちゃいなさい。」
「はーい」
「名札忘れるんじゃないよ。このごろよく忘れてるだろ」
「はっ!!そうだった!!忘れかけてた!」
「そんなに大げさにならなくても・・・」
美代子は眠い目をこすって布団から出る。
時計を見るとまだ7時2分だった。
「おはよう・・・」
「あら、めずらしいわね。いつもは寝坊するのに」
「ちょっとね」
葉子はすでに着替えも済み、瞳はまだ寝ている。
「早く着替えちゃいなさい。」
「はーい」
「名札忘れるんじゃないよ。このごろよく忘れてるだろ」
「はっ!!そうだった!!忘れかけてた!」
「そんなに大げさにならなくても・・・」
フローラのほほえみ
ここは戦争末期の東京・・・。
下町で歩く少女の人かげが二つ。
「ねぇちゃーん、お腹すいたよー」
「がまんしなさい!!」
学校帰りの美代子と瞳。
二人はよごれた白い長そでを着て長いスカートをはいている。
「ただいまー」
美代子が家の戸をあける。
「おかえんなさい。」
お母さんが声をかける
お父さんは医者で兄の真二は予科練(海軍飛行予科練習)に
志願してしまったのだ。
「はい、ご飯よー」
早めの夜ご飯を食べる。
早く食べたほうが明かりを早く消せるし、敵に見つかる可能性は
すごくではないけれど低くなる。
明かりを黒い布でおおいつくさないと爆撃のマトになってしまうのだ。
妹の葉子が
「ねぇ、お母さん。米(アメリカ)や英(イギリス)や仏(フランス)の
人って悪い人なの?」
「どうだろうね。たしかに悪いは悪いけれど、
だからといってつみもない米の人を差別するのはよくないわね。
みんな悪い人だとは限らないのだよ。」
かぼちゃの煮つけ、いものぞうすい、すいとんを食べながら
瞳はお母さんに聞く。
「そんなこといったら、隣組にみつかっちゃうよ、お母ちゃん」
「いいのよ、小さい声だから聞こえやしないよ。
さぁ、早く食べなさい。」
みんな食べ終わり、美代子は片付けをすませてから
日記 ・・名づけて 「浅田美代子日記」をつける。
「今日、お母さんが「米や仏や英の人はみんな悪い人ではない」と
言いました。
その通りだと思います。
毎日毎日おいしくない食べ物ばかり食べるなんてもうイヤー。
日本の飛行機なんて米のB29に比べれば、まだちっぽけなものだわ。
もし、善江やマリが米の人だったら・・想像がつきません。
本当に起こりませんように。
神様、お願いします。
1945年 3月 7日 美代」
美代子は戦争が始まる前、お父さんが米に行って
買ってもらった青い目の人形、「フローラ」を抱きしめる。
青い目でブロンドの髪、花が2つついたヘアバンドをつけており、
バラの首かざりをつけて、前にカトレアが真ん中についたリボンが
ついており、美しいドレスが着て幸せそうにほほえんでいた。
でも、この時代にバラやカトレアだなんて知るはずもない。
ちなみにフローラは花の神の名前である。
この人形にもとからついていた名前だ。
「寝るよー」
お母さんが声をかける。
後ろを見るとすでに布団が敷いてある。
葉子が電気を消すと
「おやすみ、フローラ」
フローラを置いて、美代子は布団に入った。
私たちは友達、いえ親友です。