爆笑問題、太田光が描く初の小説。

テレビで、鋭い切り口で物事をえぐる彼が、どんな小説を描くのか。

どうしても興味を止められず、文庫しか購入しない自分が、新刊を購入した。


9つの短編の物語を通して、

太田光が感じている身近な問題から、世界の問題までを取り上げながら、

それでもなお感じる希望を描いている。


太田光の頭の中をのぞき見た感じのする作品だった。

こてこての警察ものって初めて読んだかもしれない。

ほとんどが会話で成り立っていて、

テンポがすごく良かった。


しかし、おっと驚くような結論ではなく、まっとうな結末だったので、

少し残念だった。

BBMでエリエスの土井さんが、

ビジネス書としても秀逸だと勧めていたので読んでみた。


しかし、子供が生まれたばかりの自分としては、

ビジネス書というより、ストレートに子育て本として、大変役に立った。


「ヘルプ」と「サポート」の違いなどは、特に気をつけなければならない。

「ヘルプ」は「できない人」のためにやってあげること。

「サポート」は「できる」という前提に立ち、導いてあげること。

どうしても親は「ヘルプ」をしがち。

しかし、子供が成長するに従って、「サポート」にマネジメントスタイルを変えなければならない。


上司としても、部下をできる前提で「サポート」してあげることが大事。

子育てもマネジメントも相手を尊重することが重要だと感じた。