福寿の  そういうことか古典文法♪

こんにちわ、福寿です^^

はい、今回も品詞の分類です。てか、いよいよ、具体的に日本語を分けていきましょう。すべての日本語は、たった10種類 に分類されます。「それだけ!?」・・・・はい、それだけです。それだけなんです。

ではまず、付属語 を確定させてしまいましょうか。

前回の紙を取り出して下さい。縦線の左側に、2つの付属語 がありますね?  

1)付属語で活用するもの   (紙の左上)
2)付属語で活用しないもの  (紙の左下)
 
の2種類です。

 では、紙の左下、付属語で活用しないもの、の欄に、やや大きく 「助詞」 と書いて下さい(例を書くスペースをあけておきましょう)。

★10、助詞・・・付属語で活用しない。  例: は・に・が・から・より・のみ・ばかり・こそ etc.
      
見てわかるとおり、助詞で文を始めることはできません。助詞は、他の語の間に入って(おわりにつくこともある)、文をつなぎ、それだけでなく、意味内容を定める働きもします。特徴は、無論、活用しないこと です。 

次は、その上、つまり紙の左上です。そこ・・・付属語で活用するもの、の欄に、やや大きく、「助動詞」 
と書きましょう。

★9、助動詞・・・付属語で活用する。  例: ず(ナイ)・む(ダロ/ウ)・べし・まじ・らむ・めり・けり・たりetc.

実は、助動詞さえわかってしまえば、古典文法はラクラクなのです。で、まずは、こやつの働きを知りましょう。こやつは、文の一番大事な結論を決める働きをします。「僕は走」と書いてあるのでは、走るのだか、走らないのだか、いつのことだか、わかりませんね。そういう大事なことは、助動詞が決めます。走ら「ず」とあれば、走らない(打ち消し)のだし、走ら「む」とあれば、走ろう(意志)か、走るだろう(推量)・・・といった具合に、こいつが文を決めるのです。こいつの特徴は、活用すること です。活用することによって、助動詞どうしをいくつもブロックのように組み合わせて、より細かい意味の指定をするのですね。

現代語で見てみましょうか。  例: 走ら/ なかっ / た / だろ / う

「走ら」が動詞で、あとは全部助動詞です。打ち消しの、過去の、推量、という文ですね。こうやって、たくさんの助動詞を重ねて、より細かく意味を指定していくのです。

※個々の助動詞についてはあとでやります。ここでは、助動詞はいくつも重ねられる、だから、当然だけど助動詞は、上の語に対して何形を要求するか(何形接続の助動詞か) そして、今、文中でその助動詞自体は何形をしてるか の2つの面を考える必要があるんだなー、ということだけ、押さえておいて下さい。

はい、これで、10個のうちの2つが既にわかるように、なりました。では、練習しましょう。

次の文中の、助詞と助動詞を指摘しなさい♡ (文の意味はチンプンカンプンで結構です。形のうえからだけ、見分けましょう。)

弥生ばかりのうららかなる日、六条院に、○○など参りたまへり。大殿出でたまひて、御物語などしたまふ。「しづかなる住まひは、このごろこそ、いとつれづれにまぎるることなかりけれ。公私にことなしや。何わざしてかは暮らすべき」などのたまひて・・・                                     
                                                    
はい、正解は次のとおりです。緑が助詞、青が助動詞です。なお、「たまふ」は「補助動詞」といわれるものでして、気にしないで下さい。ここでは、助動詞と同じように扱いました。

弥生ばかり の うららかなる日、六条院 に 、○○など参りたまへ り。大殿出で たまひ 、御物語 など
し たまふ。「しづかなる住まひ は 、このごろ こそ、いと つれづれにまぎるることなかりけれ 。公私 ことなし。何わざし て かは 暮らすべきなどのたまひ

はい、できましたか。「つれづれに」の「に」は助詞ではなく、「つれづれに」1語で形容動詞と考えます。それはあとで分かるようになるので心配はいりません。「うららかなる」「しづかなる」も同様、これで1語です。「このごろ」は「こ/の/ごろ]ともとれますが、くっついてしまってもう1語とみなして結構です。

見分けはあくまで、単独で使えるか?活用しそうか? の2点をこの時点では大事に考えて下さい。 

注意:途中ででてきた助動詞の意味など、覚えなくて結構ですよ!! 大事なことだけ、毎回、覚えていって下さい。今回で言えば、助詞と助動詞がどういうものであるか、だけで結構です。シンプルに行きましょう^^

福寿でした^^





福寿の  そういうことか古典文法♪

こんにちわ、福寿です。

今日は、日本語の分類について話します。そういうのって難しい??・・・そうでもないですよー。覚えてしまえば使えます。もし使わないのなら、貴重な時間をさいて学ぶ意味がないので、あくまで、実際に文章を読む時の助けになるようにこれをやります。

話すことがたくさんあるので、早速本題にはいりましょうww

まず、紙を1枚用意して下さい。A4で結構ですが、B4があればその方がゆとりかもしれません。

用意できたら、紙を横長の状態に置いて、そこに十字を書いて下さい。ただし、横棒は紙の中央を、縦棒は左端に近く引きます。

福寿の  そういうことか古典文法♪

つまり、こういうことですね^^   

この紙1枚が、すべての日本語です。どんな単語も、「私」「犬」「走る」「ええっ」「どっきり」etc.etc.とにかく全ての日本語が、この紙1枚にのっていると考えましょう。

その日本語を、2つにわけます。
横棒が、それです。横棒を引けたら、その線の上がわが「活用する」グループ、下がわが「活用しない」グループになります。

「活用」ってなんだ!? 


はい、たいへん大事な話をしましょう。たとえば中国語では、「走る」を否定したかったら、「不」をくっつけてやって、
「不走」とすればおkですね。また、英語だったら、「not」をつけてやればいいですね(do not run)。

日本語では、「走る」に「ない」をつけてやります。

まずこの、つけることを「接続する」 と言います。

「走る」に否定の意味をあらわす「ない」を接続してやりますね。ちなみに、国語文法では、これを「否定」といわずに打ち消し」 と言います。国文法では「否定」とはいわないので注意しましょう。

で、この接続の際に、「走る」にはそのままでは「ない」が接続できないのです。

日本語では、下に接続する語によって意味を変えていきますね。「ない」をつければ打ち消し、「だろう」をつければ推量、「た」をつければ過去、また、別の動詞をくっつけてやることもできます。で、そういった、接続をする場合に、下の語が、上の語に対して特別な形を要求することがあります。

走る+ない= ×走るない  ○走らない

「ない」が、「る」のまんまじゃつけねーよ、つきやすく変わってくれよ、と要求し、「る」が「ら」に変わる。

下の語との関係で、上の語の形が変わることを「活用」といいます

福寿の  そういうことか古典文法♪


図がきたなくてすみませんねww。でも、この図で、へこんだり、でっぱったり、ぎざぎざになったりしてる、これが
つまり活用 です。おkですか?

で、日本語には、活用する語としない語がある。 
のですね。活用する語を「活用語」といいます。紙の真ん中に引いた横線は、活用語とそうでない語とをわけています。

わかると思いますけど、「犬」「どっきり」「さて」などは、下に何が来ようと形は変わりませんから、これらは活用語ではないわけです。で、あとできちんとやりますが、「走る」「笑う」「高い」「美しい」などは、下に来る語の接続によって変化しますので、活用語なわけです。

これが大事なのは、あとで、(いままだわからなくていいんですけど)形容詞と副詞の話をする時、必要になってきます。日本語の形容詞と副詞は、英文法のそれとは大きくちがうので、この「活用するしない」が大きくかかわってくるのです。

福寿の  そういうことか古典文法♪

さて、じゃ、紙の端によって引いた、縦線はなんだ? ということですが、これは、また別の分け方です。   

日本語には「犬」「走る」「さて」「どっきり」「ええっ」などのような、それ1語で意味のわかる語と、「は」「の」「から」「ます」「だ」「だろ・う」などのように、それ1語では使えないものがあります。

・・・と説明すると、「えっ、でも会話で、なにか言われて、『だよね~~~』って言いますよ」という人があります。うんうん、そうだね。でもそれは、くずれた言い方で、「そうだよね~~」の「そう」が省略されてるので、やっぱり、正確には「だ」で始まってるわけではないのですね。

というわけで、日本語には、それ1語で意味のわかる、その語で文を始めることのできる 「自立語」 と、それ1語では意味をなさず、その語で文を始めることのできない 「付属語」 とがあるのです。   

紙のスペースの、広い方が自立語、狭い方が付属語です。そのそれぞれに、活用する語としない語があります。  さあこれで、すべての日本語を4つに分類することができました。

1) 単独で使えて、活用するグループ     活用する自立語    (紙の右上のスペース)
2) 単独で使えて、活用しないグループ   活用しない自立語   (紙の右下のスペース)
3) 単独で使えなくて、活用するグループ  活用する付属語    (紙の左上のスペース)
4) 単独で使えなくて、活用しないグループ 活用しない付属語   (紙の左下のスペース)

これから、この4つのスペースに、さらにあてはまる語をいろいろと分けていきますが、とりあえず今回は、「自立語と付属語」「活用のあるなし」での分類をまずしっかり頭にいれてくださいーー。

あんまり間をおかずに、この続きを話したいとおもいますーー。

では、しっかり復習もしてくださいねー。福寿でした^^

    


      





はいこんにちわ、福寿です。

読みのルールは、大事なとこだけ2点、お話しておきましょう。

1) 語頭でないハ行音は、「ワ・イ・ウ・エ・オ」と読む。

   っていうのはつまり、

   こひねがふ   →    こ い ね が う  

と読むということですね。で、「語頭でない」という条件がつくので、「はまべ」(浜辺)はそのまま「ハマベ」、

「ひなた」もそのまま「ヒナタ」と読みます。(語の頭だからね)

では、「つなひき」(綱引き)はどうでしょう。 これは、「ひ」のとこが語の頭ではないんだけど、もともと、

「綱」+「引く」のあわさった語(複合語)なので、「ツナイキ」と読まずに「ツナヒキ」でおkです。



2) あう    おう      いう   → ゆう      えう   →  よう  のルール

 
   黒字の部分が表記(書き表されたもの)で、赤字がその読み(発音)です。つまり、

  「あうむ」→「オウム」  「いうぢょ(遊女)」→「ゆうじょ」  「えうなし(要なし)」→「ようなし」

ということですね。で、これを例の50音にあてはめると、要するに、

  au →  ou       iu →  yuu      eu →  you

ってことだから、kau → kou     kiu → kyuu    keu  →  kyou
          
          sau → sou     siu → syuu    seu  →  syou

と、あとの行も全部なっていきます。

つまり、「かうやう」→「こうよう」  「にうわ」→「にゅうわ」  「れうり(料理)」→「りょうり」

という具合ですねー。ここで気をつけたいのは、「えう→よう」なら「けう→きょう」となるのを、×「けょう」と

間違える人があることです。ローマ字で書いてみればわかりますね。「teu→tyou」であって、

もし「てょう」だったら「teyou」になっちゃうので、まちがっています。

こんなふうに、ローマ字で書いてみれば間違えることはありません。 

で、1)と2)の二つのルールがあわさると、次のようになります。

ex.なんでふ     な ん  じょう

   語頭でないハ行音なので「ふ」→「う」・・・「でふ→でう」

   eu→you だから deu→dyou    つまり「でう→ぢょう」だけど現代かなづかいではいくつかの場合を

   除いては「ぢ」は「じ」に統一するので、「じょう」

 てふてふ→ちょうちょう(蝶々)   いへのしふ→いえのしゅう   ぶつぽふ→ぶっぽう(仏法)

という具合ですね。(古文では小さい「つ」は小さく書かないのが普通)

誰かの自由律俳句に「てふてふひらひら甍(いらか)を越えた」というのがありますが、これなどは、

現代かなづかいで「ちょうちょうひらひら・・・」と書き換えてしまったのでは、もう、全く感じが変わってしまい、

蝶のはねのひらひら感が出なくなってしまいます。

それから、百人一首の有名な歌に「恋すてふわが名はまだき立ちにけり・・・・」というのがあります。

この、「てふ」は「と言ふ」を略した言い方の歌語(和歌用の言葉)ですが、これも、

「恋すちょう」と書いてしまうともう、何のことだかわからなくなってしまいますね。

さて、ここまで真剣に読んできてくれた人の中に、「あれ!?」と思う人、いませんか。

「だったら、「がふ」が「がう」で「がう」は「ごう」だから、最初の例の「こひねがふ」は

「こいねごう」じゃないの!?」そうでーーす。これは「こいねごう」と読んでもいいのです。

規則からいうとそうなります。ただ、「ねがう」という動詞は「ねが・ふ」なので、

「ねがは(ず)」「ねがひ(て)」というふうに使いますから、これは「ねがう」のままでもいいんですね。

あんまり、こだわらなくていいです。

そういうのでは、たとえば、「あふぐ」・・・規則では「あふ→あう→おう」で、じゃあ、「おうぐ」だね、というと、

これは「あおぐ」となるんですけど、気にしないで下さい。

例外は必ずあるので、出てきたら、ちょっと気にとめればいいのです。

こういうのにひっかかって、「え~~~わかんねーーーよーー」とイライラしないようにね^^

原則は原則ですから、ちゃんと原則として押さえましょう。

では、次回は(あまり間をおかずに更新したいですが)、日本語を分類!!  というのをやります。

ではまた。・・・福寿でした^^