令和になるということで平成最後の滑り込み更新です!!急いだので間違いとかあったらごめんなさい


ララは頭を抱えていた。まさか…こんな課題に直面するとは思ってもみなかった。

ララ「予算がないルン…」


今まではさしてお金がかかることが無かったのだが、いざ学校となると結構お金がかかるらしい。


ララ「お金を稼ぐしかないルン…」


出来るだけ効率良く稼ぐことが出来るのは…


アノニム「ん?何してんだ。ララ」


ララ「オヨ!?きゅ、急に入ってくるのはやめるルン!他のみんななら今はいないルン!」


いや、ノックはしたんだけどなぁ…それに用事があるのはお前だし。だが、ノックが聞こえないくらい何か悩んでいるのだろうか。


可能な範囲内で力になりたいが、俺が口を挟める余地がない場合もある。そこの見極めが大事だな。


アノニム「この前から行き始めた学校のことか?…まぁ、人間関係とかつらいだろう…し—ん?」


ララが何かの紙を隠している?


アノニム「ララ、それを見せろ」



ララ「だ、駄目ルン!」


アノニム「見せてくれ、いい子だから!さぁ!!」


ララ「子供扱いするなルン!」


…強情だな。どうしてもか。仕方がない…


アノニム「あぁっ!あんなところにノットレイダーが!!」


ララ「何事ルン!?」


うぉりゃっ!!


アノニム「よし」


ララ「や、やめるルン!返して欲しいルン!!」


アノニム「すまん。たしかに騙したのは悪かったが、もし悩んでいるなら相談に乗る…いや、相談に乗りたいんだ」


一応ちょっとしたメンタルケアも出来るし…ん?この紙は…バイトの求人広告?
…いや、少し違う。これは…


アノニム「なぁ、ララ。お前これどっから持ってきた?」


気づけば一緒にあった書類諸共握りつぶしていた。まさかこんなものを持ってくるとは思ってもみなかった。何も知らないとは恐ろしいことだな。

そして俺の質問にララは口ごもり、目をそらしながらも答えた


ララ「…効率の良いバイトとして、バスが走っていたルン。…そして詳しく調べたら時短で素早く稼げるコスパ最強だと書いてあったルン。だから探して持ってきたルン」


…絶対行くなよ。何をしてでも止めるからな。

とりあえず危険であると説明しておこう。全容は話さず、軽くぼかす程度に。


アノニム「…あのなぁ、そういう美味しい話は基本ないの。…お金と時間の代償が重くのしかかることになる。あとそもそもお前の地球での身分が中学生で確定した以上、基本バイトは出来んよ」


もちろん例外はあるし、この前の役者がその良い例だが、現実的ではないだろう。


ララ「オヨ!?…でも困ったルン。私にはお金が必要ルン」


お金が必要だ?そっか。宇宙の通貨があろうとこっちで利用することは出来ないしな。実質無一文か。


アノニム「…分かった。金銭面は俺が全部サポートしよう。学費だろうと食費だろうと…いや、もう雑費でも構わん。全部だ。必要なら全部出す」


俺にはかつて稼いだ無駄に余ってる金がある。というか今でもかなり稼いでいる。それを有効活用出来る機会なんて今以外ないだろう。


ララ「…いいルン?」


アノニム「もちろんだ。俺がお前を養う」


この程度であの尊い世界を守れるのならかなり安い買い物だろう。


ララ「アノニム、ありがとうルン!…でも」


でも?まだ何か気掛かりがあるのか?


ララ「私、何も返せないルン。それなのにどうして…アノニムはこんなに良くしてくれるルン?」


アノニム「人助けに理由が要るか?」


ララ「はぐらかさないで答えるルン!」


理由…ね。俺もうララがいるだけで良いんだが。それじゃあ認めてくれないよな。


アノニム「…そうだな。強いて言うならお前と会ってから人生が楽しくなってな。今までは何のために生きているか分からない人生だった。ただただひたすら同じことの繰り返し…でもララは俺に生きる意味をくれた。これじゃあ不十分か?」


ララ「生きる…意味…?」


アノニム「そうだ。おかげでもっと前向きに—」


?「見返りもなく、他人に尽くす。それって何が楽しいの?ぶっちゃけありえないっつーの!」


ララ「そ、その声は!」


アノニム「一つ目小僧!?宇宙人の次は妖怪か」


かつて幽霊の除霊なんかにあたったことはあったが、妖怪退治は経験ないなぁ…


?「ち、違うっつーの!あんたの性別を識別する機能死んでんのかっつーの!?」


?「アイワーン様。与太話は程々に」


アイワーン…目が一つだからアイがワン。そゆことね。


アイワーン「わ、分かってるっつーの!!ダークカラーペン!」


話によると確か人の心を触媒にして、怪人を生み出すんだっけか。今回は一体…


「はぁ、新社会人最初の連休のはずだったのになぁ…全然休みがない…」


アイワーン「シンシャカイジン?何か知らないけど単体でも莫大なパワーを生み出すとは予想外だっつーの…なら今回はその3倍だっつーの!」


ノットリガー「ノットリガー!!」


サラリーマンみてぇなやつが来たな。だが、見た目以上に内包しているパワーがヤバい。


アノニム「あいつはヤバい!ララ!早く仲間を呼んできてくれ!


ララ「でも!アノニムは…」


アノニム「俺が時間を稼ぐ…大丈夫だ」


ララ「プルンス!手分けして、呼び出すルン!!」


プルンス「了解でプルンス!!」


…よし、なんとか行ったな。


「俺達に未来はないんだ…」
「なんで会社なんて行っているんだろう…」
「俺の人生なんてくだらないなぁ…」


なんたる新社会人の負のオーラ。これが現代日本の闇か。


アイワーン「今までにないパワー…地球の労働環境どうかしてるっつーの…」


なんか敵にまで哀れまれてるとは…だが、構っている暇はない。


アノニム「《紅蓮の獅子よ・憤怒のままに・吼え狂え》!!」


ブレイズ・バースト!この炎で黒焦げにしてやる!


ノットリガー「ノットリガー!」


シュッ!


…名刺?名刺!?炎を名刺で切っただと…?どれだけのパワーで飛ばせばそんなことが…


いや、だがこれが本命ってわけじゃない。本命は…


ノットリガー「ノットリガー!」


ふっ、あっけなく引っかかったな。俺は視線を誘導させ、炎に気を取られている間、すぐ近くに光の輪で拘束する罠を仕掛けた。さぁ、このまま袋叩きに…


パリン!パリン!


アノニム「アースシェイカー!!」


下から地面を隆起させて吹っ飛ばしてやる!!


ノットリガー「ノッ…トリガー!」


巨大な印鑑!?それを思い切り上から押し付けて防ぎやがった。


だが!


アノニム「ライトニング・ストライク!!」


超高出力の落雷を受けるがいい!印鑑で両手が塞がった以上、もう打つ手はない。よし、命中!!



…よし、やったな。



ノットリガー「ノットリガー!」


おいおい。結構魔力込めたはずなんだがなぁ!
随分ピンピンしてやがる。
プラン練り直しだな。


アイワーン「ったく、往生際が悪いっつーの!どうして所詮は他人のあいつにそこまで尽くすの?くっだらなーい」


別に俺はやましい理由なんてものはないよ。ただ好きなやつには笑顔でいて欲しいし、泣いて欲しくない。そんだけ!まぁ、つまり…


アノニム「お前さ…面白い映画あったら続きが気にならないか?…いや、妖怪に言っても分からんか」


アイワーン「宇宙人だっつーの!」


アノニム「続きが見たいから…だからもし障害物があって、それが俺でも取っ払うことの出来るものなら…全力を尽くす価値。あると思うな!」


別に一緒にいたいわけじゃない。そこまで贅沢なことは願わない。ただ笑っていてくれればそこに俺はいなくても良い。


アノニム「…紅魔眼!!」


アイワーン「急に眼が赤くなったっつーの!?」


魔力全開!!この技をフル出力で放つ!


アノニム「カースド・クリスタル・プリズン!!!」


ノットリガー「…!!」


っしゃあ!やっと本格的に効いたな。これでしばらく出られないだろう。


ミルキー「アノニム、今来たルン!」


アノニム「ナイスタイミング!!時間は稼いだ。トドメは任せる!」


ミルキー「みんな、行くルン!」


3人『うん!』


4人『プリキュア・サザンクロス・ショット!!』


ノットリガー「ノットリガー!!!」


なんとか浄化成功だな。ありがとう、プリキュア 


アイワーン「くぅ…ムカつくっつーの!」


バケニャーン「しかし、アイワーン様。おかげでいいデータが取れました。今回はこれで充分です」




ララ「ありがとルン。おかげで町の人々は無事ルン」


アノニム「やめろって、そこまでストレートに言われると照れる…」


今までそんなこと無かったからな。ちょっと嬉しい。


ララ「アノニム。これからお世話になるルン」


アノニム「…あぁ、任せておけ。俺がお前を幸せにしてみせるよ」


まどか「そ、それって…」


エレナ「どうやら私達はおじゃまだったかな。行こ、ひかる」


ひかる「あ、はい…じゃ、じゃあね。ララ」


…え?ちょっと待って。待て待て待て!!


アノニム「べ、別にそんな意味で言ったんじゃなくて!!」


エレナ「ごめんね、気づかなくてさ」


アノニム「だから違うんだよぉ!変な気を使うなってばーー!!」