Bunkamuraザ・ミュージアム『国立トレチャコフ美術館所蔵ロマンティックロシア』 | ANNEX324

ANNEX324

都内在住30代。買いものや観劇の記録など

 

ポスターに使われているクラムスコイの「忘れえぬ人」を見たいなと思っていた展覧会、すっかり始まっているのを失念していて最終日前日に行ったら激混みでした…。次から気を付けよう、ほんとに。

 

 

シーシキン「雨の樫林」

森の中の泥道を歩く男女の後ろ姿、水たまりの反射や奥の靄がかった景色も手が加わった感じのない、飾り気のない自然の美しさがそのまま出ていて素敵。

 

 

バクシェーエフ「樹氷」

こちらも広大で圧倒的なロシアの自然を描いた作品。

樹氷って見たこともないし言葉すら知らなかったんですが、澄んだ空に煌めいている様子がよく出てて、陽の光を受けてほんのりピンクに見えるところなんか、日本の桜を描きたくなる気持ちと、ロシア人にとって同じようなものなのかな?と想像しました。

 

 

クラムスコイ「月明かりの夜」

「忘れえぬ人」も良かったんですが、同じクラムスコイのこちらがすごく良かった。

古い庭での一場面なのですが、どこか神話のようでもありバレエの一場面のようでもあって月夜の幻想的な雰囲気がとても魅力的。

色味を押さえているのに、静かな華やかさがあって見飽きない作品でした。

 

 

ヴィノグラードフ「家で」

<子どもたち>のカテゴリで展示されていた作品。

日常画で本展覧会のテーマ「ロマンティック」とはちょっとスケール感が違うかな、という気もしましたが、家の中の様子や、たとえ後ろ姿での中上流階級のお嬢さんらしい豊かな子供時代が活き活きと描かれている気がして、好きな絵でした。