ART GALLARY刊行記念中野京子講演会 21世紀のヌード | ANNEX324

ANNEX324

都内在住30代。買いものや観劇の記録など

 

中野先生のブログを見て応募した講演会に当選。

 

集英社の90周年プロジェクトで刊行された全10巻の画集、「ART GALLARY」。

その中の「ヌード」編の責任編集が美術評論家の中野京子先生で、その刊行記念の無料講演会でした。

土日は人気の少ない神保町なので、会場すぐわかるかなと思って出かけましたが、近くに案内の人が数人立ってて、集英社さん思ったより気合入ってるなと思いました。

 

講演会は、聖書・神話・裸体の痛み・美の描き方の四つのテーマで様々なヌード画を紹介しながら解説するスタイル。

 

特に気になったり、興味深かったのは

 

ベラスケス「キリストの磔刑」

 

キリストに打たれた釘って3本説が多いらしいのですが、脚を重ねて体がねじれると美しく見えないから、という理由でベラスケスは4本にしたらしい。確かにパッと見た時、あ、脚重なってないって珍しいなと思ったですよね。足元に台座があるのも、リアリティより体を美しく見せるためなんだとか。

 

 

ジェローム「ピグマリオンとガラテア」

 

この時代に珍しく、ぽっちゃり体形でなく、現代の美的感覚に通じるスレンダーな女性像。ピグマリオン=現代でいう「マイ・フェア・レディ」、日本でいう光源氏と紫の上みたいな神話なのですが、中野先生が「女は男を自分の好みに育てあげて恋人にするなんて馬鹿馬鹿しくてやってらんないですよね」って言ってたのが笑えました。

 

 

セガンティーニ「悪しき母たち」

堕胎した女たちの地獄を描いた作品。

こちらも、「罰せられるのは女ばっかりで、父親はどこ行ったんですかね」って中野先生談。笑

テーマはひどいものなのに、絵としてははっとする美しさです。

 

 

レンピッカ「美しきラフェエラ」

バイセクシャルだったレンピッカの作品。はちきれるような体つきとか、とっても独特ですね。

レンピッカ展は何年か前にあったようで、行ってみたかったなぁ。

 

 

 

 

終わった後は、会場近くのロイヤルホストでパフェ。

2月頭までの季節限定でチョコレートデザート3種が出ています。

今回はショコラブリュレパフェを。ほろ苦い濃厚なチョコレートムース、塩キャラメルアイス、ラム酒漬けのレーズンが大人な味ですごく美味しかったです。