今日の朝日夕刊4面(文化)に、今年スタートから満30年になる、いわゆる「月9」ドラマ……フジテレビ系の毎週月曜21時台のドラマが近年思ったほど視聴率が取れず、最悪の場合打ち切り含みの曲がり角を迎えているという記事が出ていた。ただ、実際に「月9」と言われるようになったのは91年以降のようで、『東京ラブストーリー』(鈴木保奈美、織田裕二ほか)や『101回目のプロポーズ』(浅野温子、武田鉄矢ほか)で、視聴率30%台をマークしたことにより社会現象にまでなったからのようだ。
しかしスタートから20年が過ぎた09年あたりを境に、軒並み視聴率20%さえも取れていない。局側では、どうも制作現場側で過去のそういった「成功体験」が足枷になり、変に自縄自縛に陥っていると見ている。一部では打ち切りも囁かれるが、それさえ克服できればというわけか、当面終わらせない方針という。
僕はそのスタート当時から月9は殆ど見ていない。全話見たのはちょうど四半世紀前、92年4-6月の『素顔のままで』(安田成美、中森明菜、東幹久、的場浩司ほか)のみで、『東京~』や『101回目~』その他、今日に至るまで全く見ていない。朝日では「月9」ドラマの主だったタイトルやキャストの一覧があったものの、『素顔~』が出ていなかったのは残念だ(?)。
87年4月から始まった第1作『アナウンサーぷっつん物語』(岸本加世子、神田正輝ほか。18.4%)
以降も、もちろん(?)見ていない。なぜなら3月で大団円を迎えた『欽ドン』……最後まで残った欽ちゃん番組、『欽ちゃんのドーンとやってみよう』までもが終わってしまった、今風にいえば「欽ロス」(?)に陥っていたからだと思う。
とりわけ中高生だった80年代前半を中心に楽しんできた「良い子・悪い子・普通の子」が、萩本欽一のリタイヤ宣言だったかで、前年からの『欽どこ』『欽曜日』共々打ち切り、僕的に急にドラマに変えられて戸惑ったのも確かにあった。5年経って『素顔~』を見ていても、メナード化粧品をはじめスポンサーの入れ換わりが殆どなかったので、CM中にデジャヴに陥ったのも僕だけではあるまい。
あさって17日からの月9新作の主演俳優が、「物心ついた時から月曜9時はドラマだったので、出演できて光栄だ」と語ったという。平成に入ってもうそろそろ30年、平成生まれの若者も増えてきたからそういうのも無理はない。
しかしコテコテの昭和世代には、少なくとも僕は「月9」といえば、例えあれから30年経とうが『欽ドン』だ。それだけ歳をとった証拠だろうが(?)、欽ちゃん番組復活もまず考えられず、昭和世代が持つ貴重な思い出の番組としておけば良かろう。
ただ、仮に月9ドラマを打ち切った暁には、高齢化の進む昨今でもあり、よっぽど『欽ドン』の再放送でもした方が、デジアナ変換を要するものの案外視聴率がとれるかもしれない(?)。もっとも昨今はネット化の進行でテレビ自体を殆ど見ない向きが多く、ジャンルを問わず視聴率低下に悩むテレビ業界の姿が、この「月9」退潮に象徴されている感がある。
