人事担当まじょりーなです。


これまで、数百人の面接をしてきました。


まだ、人事担当になって、日が浅いころ、ひとりの40代後半の女性を採用しました。


既婚者でお子さんが三人、一番上の娘さんは、すでに結婚しているが、一番下は、まだ保育園・・・という、なんだか私に似た境遇の方。



自分と同じような境遇・・・・ということで、彼女への評価が、やたら甘くなっていました。 


一次面接も、二次面接も、ブラウスにふわっと広がるタイプのスカート、薄手のカーディガンという服装でした。


上品で、感じのよい装いではあったのですが、子どものPTAならともかく、ビジネスの場にはふさわしくありません。



でも、経歴を見ても、しっかり仕事をしてくれそうで、面接時の受け答えもきちんとしていたので、私のイチオシ!で採用が決まりました。



正社員として、勤務するようになり、確かに頑張ってはいるのですが、我が強く、自己中心的な言動が目立ちます。



入社半年ほどして、私に用があると言うので、本社から1時間半も遠くの事業所まで言って話を聞くと、ず~と職場への不満と愚痴・・・最初は、黙って聞きながら、時々、アドバイスをしていたのですが、どんなアドバイスにも、聞く耳を持たず、「そんなことはわかってます」という態度。


いい加減腹が立って、「そんなことを言うために呼び出したんですか」と、強い口調で問うと、逆切れ。 「愚痴を聞くのも、人事の仕事でしょ。 人に相談されたら、途中で話を中断するのは間違っている」と言い出す始末。



それからというもの、面接にスーツで来社しない方(パートさんはOK)に対しては、厳しい評価をしています。


服装は、やはり、その人の内面や価値観を表していると思うからです。



例の彼女も、その服装で


「誰が何と言っても、私はこれがいいの。私が良いと思うのがベストに決まってるわ」


という、彼女の性格を主張していたのです。 それが分からなかった私は、やはり、人事担当として経験不足だった、ということです。 (もちろん、面接は、私の上司も複数、同席していますが)



ところで、 最近入社した40代女性。 事務職に応募した彼女は、長年にわたって、大手企業の役員秘書の経験があり、言葉使いやマナーも適切、かつ、受け答えの際には、人懐っこい笑顔で、面接では非常に高評価でした。



もちろん、履歴書の写真も、二度の面接時も、スーツ姿。



ウチの会社にはもったいないような方・・・と思っていたら、入社初日にいきなり、ノースリーブに原色の短めスカート。


初日は、各職場へのご挨拶回りもあるのに・・・・そのいで立ちに、私の上司も、目がテン。



その事件以降、入社日の前日には、必ずTELして、翌日の携行品、出社時間の案内とともに「服装はスーツで来て下さい」と一言添えるようになりました。