フツウノファンタジー体験版クリア!!
なんかすごい長かったんですけどww
正直、エロゲのほとんどはこの体験版くらいの長さなんじゃないかと思います。
てか、体験版でここまでやって大丈夫なのか?w
フツウに第一部の最終章まで収録されてたんだがww
さて、クリアしての感想ですが……予想外に面白かったww
物語の概要としては、フツウに勇者が魔王を倒すために旅をする。
そんなお話。
この概要だけ見ると、ホントに特に目新しいものがあるわけでもない、まさに「普通のファンタジー」ですww
まぁ普通じゃないところ強いて言うなら、勇者であるヒロイン達のパーティに加わることになる魔法使いの主人公。
この主人公こそが実は魔王であるというあたりですかね。
もちろんヒロイン達は主人公の正体を知りません。
むしろメインヒロインである勇者ヒスイは、主人公である魔王ジェイドのことを「頼れる魔法使いのお兄さん」として全幅の信頼を寄せているような状態です。
なぜこんな状態になってしまったのかというと、ヒロインの一人である魔道書リブラの予言で
「魔王は勇者によって倒される」
と言われてしまったからなんですね。
で…まぁ色々な思惑を持って勇者一行のパーティに潜り込むわけなんですが、またこの主人公が非常に好印象なキャラクターなんですよww
まず面白いのが、この世界の常識です。
「フツウノファンタジー」というタイトル通り、RPGゲームをプレイした人なら(特に初期のドラクエ)誰もが疑問に思ったような出来事が頻繁に起こります。
例えば
・勇者が死んだら城で復活する。
・王様に「死んでしまうとは情けない」と言われる。
・民家のタンスを漁る。
・村人が同じセリフしか喋らない。
・数百個単位で道具を持てる。
・小さな道具入れの中に剣が収まっている。
・経験値を貯めてレベルアップ
・レベルアップでいつの間にか覚えている新しい魔法
等など。
これら一つ一つにいちいちツッコミを入れていきますww
例えば勇者が民家のタンスを漁った場合
魔王「人のタンスとか漁っちゃダメだろ!!?」
魔王「(家の住人に対して)おい、お前のタンスが漁られてるぞ!?」
住民「ここから西に行けば城があるぜ!」
魔王「いやいや、聞いてないだろそんなこと!!?」
こんな感じで、ありとあらゆるRPGの常識にツッコミを入れていきますww
これがまた笑えるんですよww
ですがホントに凄いのは、メタ発言とも取れるこのギャグが恐らくは重要な伏線になっているであろうというところです。
これはつまり、魔王だけがプレイヤーと同じリアルの視点で物事を見ているということになります。
ですが、冷静に考えてみればこれはかなり不自然なことです。
物語の所々に出てくる「世界の矛盾」という言葉を踏まえて考えてみると、恐らく何らかの意味があるのでしょう。
これはADVだからこそ出来る手法じゃないですかね?
ADVの場合、凝ったシステムよりもテキストが重要視されるだけあってキャラクターの心理描写を細かくリアルに描く必要があります。
つまり、プレイヤーを引き込むためには人間らしい思考をする必要があるわけです。
仮に主人公が、プレイヤーには理解できないような意味不明な常識を、さも当たり前のように語っていたらとてもじゃないですが感情移入なんて出来ませんからね。
一方RPGの場合、どうしてもリアルな描写よりもシステムに依存しなければいけない部分が出てきます。
例えば、道具を持ち運ぶ場合。
RPGの世界では、何種類もの道具を数十個単位で持ち運んでいたり、複数の装備品を持っていたりするのが当たり前ですが、普通に考えればこんなことは不可能です。
ですが、リアルじゃないからと言ってこのシステムを無くしてしまったら、ゲームとして成立しなくなってしまいます。
他にも、レベルアップで魔法を覚えたり、なぜかモンスターが人間の装備品を落としたりなど、普通に考えればおかしな部分というのは沢山あります。
ですが、これらのシステムを無くしてしまったら、ゲームのプレイ環境としてはとてもじゃないですが快適とは言えません。
たとえ不自然であったとしても、RPGには必要なのです。
このRPGの常識をADVでプレイするというのは、なかなか面白い発想だと思います。
それからキャラクター。
主人公を含めて、ヒロイン勢もなかなかに好感触です^^
・ジェイド(魔王/魔法使い)
「勇者に倒される」と予言された魔王。主人公。
どちらかというと面倒見が良く、見ていて非常に気持ちの良い人物です。
あとツッコミがいちいち笑えるww
主人公を重要視する俺としては、これはかなり高ポイントです!
パーティ内では魔法使いということになっており、ホントに親しみやすそうな兄ちゃんで、魔王らしい威厳はあんまり無いww
ちなみに人気投票では2位という、エロゲの主人公としては異例の高順位。
・ヒスイ(勇者)
メインヒロイン。
素直で若干天然入ってる正統派ヒロインという感じですかね。
強い個性があるわけではありませんが、その分近年のエロゲヒロインにありがちなあざとさもなく、素直に可愛いと思えるヒロインでした。
ちなみにヒスイは英語でジェイド。
……まぁ、たぶん何かの伏線なんでしょうね。
・カレン(戦士)
勇者の仲間その1。ヒロインの一人。
職業が戦士というだけあって、男勝りな子。
ただ、よくあるようなガサツで男臭い感じではなく、どちらかというとボーイッシュという感じ。
最初はあんまり興味なかったんだが、プレイしてみると意外と可愛かったww
・クリス(神官)
勇者の仲間その2。ヒロインの一人。
神官なのにエロ担当ww
だけど処女。
メンバー内で一番胸がデカイらしい。
自分のことを「先生」と呼び、頼れるお姉さんみたいなポジションの人。
だけど最年少というww
喋り方とかがサバサバしてて凄く好みのキャラクターです!
・リブラ(魔道書)
魔王軍。ヒロインの一人。
実は人間ではなく、ジェイドが所有する魔道書。
デモンベインのアルアジフみたいな感じですね。
無表情系のキャラですが、割と毒舌でジェイドを弄ることが多い。
きっと良いクーデレキャラになってくれることでしょう。
ちなみに人気投票1位。
上記の5人がパーティメンバーということになります。
勇者一行のパーティに魔王側が二人もいるというのがなかなか面白いw
そしてこの体験版……恐ろしく長く、第一部完結までが収録されています。
つまり、勇者達がパーティを結成し、共に旅をして、魔王を倒すところまでが描かれているわけです。
正直、これだけで一本のゲームだと言われても納得できますww
テキストも軽快でテンポも良く、基本的にはドタバタコメディのノリで進んでいきます。
ですが、この体験版のクライマックスでもある勇者と魔王の最終決戦……つまりヒスイとジェイドのラストバトルではいっきにシリアスになり、ラストのシーンは結構感動しました。
パーティの中では、素直ではないものの面倒見が良く、どちらかと言えば弄られ役兼ツッコミ役だったジェイドですが、最後は自分こそが魔王であることを明かし、最後の敵として立ちはだかります。
そんでまた本気を出したジェイドがカッコイイんですよ!!
魔王として振舞っている時のジェイドは、まさに魔族の王と呼ぶに相応しい威厳と貫禄がありましたし、当然戦闘能力も圧倒的です。
正直、プレイしてる間はそんな大したことないんじゃないかと思えるくらい小物臭い感じでしたが、いざ敵になってみると完全に大物の風格。
これはちょっと予想外でしたww
ただ、この時のジェイドはカッコイイんだけど同時に可哀相でもありましたね…。
宿敵魔王とはいえ、やっぱり今まで一緒に旅をしていた仲間でもありましたし、実際にジェイド本人が言っていたように、ちょっと本気を出せばヒスイ達を蹴散らすことくらは簡単だったはずなんですよね。
にもかかわらずジェイドがそれをしなかったのは、旅の仲間という関係に戻れなくなるのが怖かったから。
ここらへんはちょっと泣けました。
さて…結局予言どおりにジェイドはヒスイに倒されることになります。
体験版はここで終了。
ここからどんな展開になるのか正直全然解りません!!
ループ物になるのか、それともあのまま続いていくのか……。
いくつか気になったのは、まず女神が創ったとされているこの世界。
まさにロールプレイングの世界であり、全ての人間や魔物達が与えられた役割を演じているかのような不自然な世界として描かれています。
この第一部ラストを見るに、本来魔王の役割を演じるのはジェイドではなく、ジェイドの父サタナエルということになってるんですよね。
けど実際には、サタナエルは死亡しており、息子であるジェイドが魔王として君臨している。
つまり女神が用意したキャスティングが勝手に変更されてるような状態なんですよ。
じゃあなぜこんなことになったのかというと、当然サタナエルが死んだから。
……この人って本当に死んでるんですかね?
ジェイドが言うには、魔王とは世界の在り方さえも左右させる存在らしい。
実際、ジェイドもただ一喝するだけで世界の法則を捻じ曲げるということを簡単にやっていました。
それに加えて、サタナエルがジェイドに伝授した「運命を乗り越える魔法」の存在。
もしかしたサタナエルは女神の思惑に気付いており、女神の用意したキャスティングを摩り替えるために死んだフリをしているだけなんじゃないかと思うわけですよ。
それから予言に出てくる「勇者ヒスイ」の存在。
先程も書きましたが、ジェイドとはヒスイの英名です。
勇者ヒスイって本当にヒロインの方のヒスイのことなんですかね?
もしかしたら、これはジェイドのことを指してるんじゃないかとも思うんですよね。
先の展開が非常に気になります!
ちなみにこのゲーム。
最初の頃のタイトルロゴはファイナルファンタジーをパロったような感じで、どうやらスクエニに怒られたっぽいww
そのせいだと思うんですが、マスターアップ後に延期という特殊な出来事が発生してしまいましたw
ただこの作品の場合、実際にプレイしてみるとただふざけただけのパロというわけではなく、この解りやすいくらいにファンタジーな世界観そのものが物語的に重要な部分になってるみたいなんですよ。
つまり、誰もが知ってるようなファンタジー世界を連想してもらう必要があるんですよね。
そう考えると、国民的ファンタジーであるドラクエやFFのパロというのは結構重要な気がしないでもない…。
まぁ…グレーなのは事実ですし、大元がお怒りになったのなら流石に従わないわけにはいきませんが^^;
とはいえ、予約はもう完了してますからね!
発売日ももうすぐそこですし、早く製品版をプレイしたいところです^^