本記事は別記事に記載していたものを抜き出したものになります。

 

とりあえず、1話を見てピンと来なくても

5話までは見てみる事をお勧めします。

5話でエンディングのようなカタルシスが

あります。

ですが、最後まで見たときには更に見て

よかったと思うことでしょう。

 

 

性別や対象年齢はありません、

大人だったら自分の子供や親戚の子供を見ているように

あるいは、かつての若かりし自分として共感し、

10代であれば、等身大で共感して生き方にも

影響を少しだけ受けるかもしれません。

これは、そんな作品です。

 

以下に該当する人は、適合する可能性が

特に高いです。

 

・昔少しでもバンドをしていた、

 今バンドをしている、これからバンドを

 したいと思っている人

 

・青春映画が好きな人

 

・本質的に根が暗い人

 

・ロックが好きな人

 

・JPOPが好きな人

 

・アジアンカンフージェネレーションが好きな人

 

 

この映画は物凄いサクセスがある訳ではないですが、

主人公が自分の中の負の心と葛藤しながら七転八倒して

のたうち回りながらも、自分と向き合い進む

少女の等身大の物語です。

 

音楽を通じて主人公は、様々な人と出会い、

挑戦し、挫折しそうになりながら成長しますが、

音楽をしていない人でも共感できるような

作りになっています。

ただ、最初の4話までは、展開がどうしても

少し地味になるので、アニメに馴染みが無い人には

辛い人もいるかもしれませんが、そんな人も5話までは

頑張って頂きたいです。

 

最後の終わり方は品の良いヨーロッパ映画のようで、

じんわり心が温かくなるような形で幕を閉じます。

 

アニメだから、女の子の登場人物だからという

偏見があれば、一度それを捨ててみる事を

お勧めします。

 

アニメというフォーマットではあるので

マンガチックなのですが、一人の女の子が

泣き笑いながら少しづつ前に進む様子は

ドキュメンタリー映画を見ているようでもあり、

なんとも言えない感動があります。

それは、安っぽい泣かせる感動ではなく

じんわり温かくなるような感動です。

(保証はしませんけど)

 

なお、主人公が溶けたり変形したりゴミ箱に

入ったりする表現が出てきますが、

これは主人公の心のインパクトを大げさに

目に見える形で表現しているので、

現実感はなく、まさにマンガですが、

主人公の心の中を効率よく見てる人に伝えるための

手段になっていますので、主人公の心の痛みや恐怖が

このような形になって見えるという事なので

慣れていない表現については深く

考えないようにしましょう。

(ミュージカル映画の歌うパートに

 似ているかもしれません)

 

この作品はバンドなので、劇中で演奏する

楽曲がありますが、

それ自体も主人公が作詞をしている設定に

なっています。

 

それは、よく心情を表しており、その歌詞と

合わせてストーリーを考えるととても

感慨深いものがあります。

 

人は日々、日常を生きていきます、

日常が辛い場合もあり、中々報われません。

だけどそれを乗り越えて新たな日常を手に

した時、光が降り注ぐ事もあるでしょう。

でも本人はそれが完全に日常になっていてそれに

気づかないとしても、周りから見れば、

本人はとても輝いて見えるのです。

そんな作品です。

 

こんなおっさんになって、

感受性が死にかけているのに、

最終回にこんなに叫びたいほど様々なものが

去来する作品が、まだあるとは思いませんでした。

最終回の感想を書きたいですが、ネタバレに

なるので、それはもう少し先にします。

 

これを切っ掛けに1人でも見てよかったと

言ってくれる人が居れば、幸いです。

 

原作者のはまじあき先生、関係者の皆様、

このとてつもない情熱を確かに頂きました。

ありがとうございました。

 

では