小学3年から慣れ親しんだJリーグ下部組織チームをこの3月で卒業する息子は、4月から別のチームを選んだ。
「今までと同じチームのJrユースではなく違うチームのJrユースに挑戦して、違うチームのサッカーを勉強したい。
もっともっと、色々なプレースタイルを身につけたいんだ。」
昨年の8月も終わりの頃だっただろうか、進路について私が聞いた答えがそれだった。
毎年、正月はお屠蘇気分もそこそこに私と息子は高校サッカー選手権を観戦に行く。
私の狙いは、息子にあの舞台で、あの応援の中でプレーする事に憧れを抱かせたかったから。
私自身も小学3年から35歳で現役を引退するまでサッカーに没頭した毎日だった。
しかし、目指して努力しても叶わない夢があった。そう、「高校サッカー選手権」の出場だ。
高校1年の時はスタンドから応援したが、運良く高校2年から試合に出る事が出来た。
しかし結果は、2年連続地方予選決勝で敗退。
あと1歩のところをついに越える事が出来なかった。
この話をいつだったか息子に話したところ、「俺が出る。そしたら父さん越えるね!」と目を輝かせていたのを今も覚えている。
息子はチームの中でも「パサー」だ。ポジションもTop下。
憧れの選手は小学3年の頃から全く変わっていない。「小野伸二」
部屋にはポスターが張ってあり、DVDは擦り切れるほど見て、そして真似をしている(と思う)
試合を見に行っても「Angel Pass」に憧れているのか、柔らかいボールタッチからゴール前へスルーを通す、
そんなシーンばかりだ。
どんな時も、好きな選手を書く時は必ず「小野伸二」と書く。
「天才だよ、絶対。本当にすごいよ。俺も伸二みたいな選手に絶対なる!」口癖の様に言っている。
「ゴール??別に嬉しくない。俺のパスでFWがゴールした時の方が何百倍も嬉しい。」
「今日、FWが得点出来なかったのは俺のパスの精度が低いから。ゴール前で、触れば入るパスを出せなかった俺の責任」とまで言い切る。
「伸二は自分でゴール決めるよ?」と私が言うと「今はまだパスの精度をもっとあげたい。シュートを打てる時はもちろん打つけど、まだ伸二みたいなパスになっていないから早く出来る様にしたい」
え!そこに出すの??と私自身も気付かない味方のフリースペースを見つけて、来たボールを瞬間的にそこへ出す。まさに、「小野伸二」のプレー。
息子があんな「天才」になるとは思わないが、私もそうだったように「憧れ」を持ってその選手の真似をしながら成長する。これは特別な事ではなく、誰もが経験してる事だと思う。
そんな息子に託した夢と、彼自身が今、抱いている夢・・・「高校サッカー選手権」
彼がこの夢を実現出来る様に、陰ながらサポートして行こうと思う。
今日から始まる チビとの旅。

