観劇からだいぶ日が経過してしまった。

 

国立劇場開場50周年紀年公演である。

 

全五幕八場。

将軍・足利義輝の治世。菊地家によって滅ぼされた大友家の遺児 若菜姫(菊之助)が蜘蛛の妖術を操り菊地家への復讐するという筋立て。

化猫退治の大立廻り、筋交いの宙乗りなどエンターテインメントとして秀逸。

 

2F席で観劇させていただいたが、手の届く距離に菊之助がいるという貴重な経験をさせてもらった。

 

市川春猿改め河合雪之丞のお披露目公演である。
喜多村緑郎とセットで観劇する機会が訪れたことには感動。
新派には疎いので、細かい感想は割愛する。
 
作品は新派の名作である。
女社会を垣間見る作品である。
脇を固めるのは水谷八重子、波乃久里子。
残念なことに私が観劇した回は水谷が声患い。
 
三越劇場は劇場そのものも見ごたえのある劇場である。
 
 
 

本日のプリンシパルは

飯田達郎

野中万寿夫

岡村美南

清水大星

阿部よしつぐ

 

飯田カジモドからは可愛らしいとの前評判があり、どんなものか気になっていた。

演技がメリハリがあり、感情表現も明瞭。

「対実在する人物に対して」と

「石像、ガーゴイルなどに対して」の演技を変えており見ていて面白い。

海宝カジモドと比較すると、より逞しいカジモドであり

「鐘つき男」としては彼は適役である。

四季の看板を背負って主役を勤めるだけことある俳優だ。

 

野中フロローは人気役者である芝清道を凌ぐ評判の良さだ。

フロローという役を単純に悪役と片付けず、

運命、本能に翻弄される人間としてうまく立体化しているのは

野中フロローだろう。

ビックナンバーである地獄の炎は圧巻である。

私個人の見解として、この回の当ナンバーは

ショーストップを起こるべきだった。

 

岡村エスメラルダは、さすが四季のトップ女優。

歌唱、演技ともに前回と変わらず素晴らしい。

タンバリンのリズムでの妖艶さは見ていてドキドキとさせられます

はたして、今後、岡村エスメラルダを超える妖艶さを持つキャスティングはあるのだろうか?

 

清水フィーバスは喉がお疲れか、年末に観た時と比較しパワー不足のように感じた。

芝居としては根がしっかりしており、一挙手一投足、表情とっても、

根拠があるしっかりした演技ができている。

劇団四季では近年、海外のキャストはイントネーションで不満があるキャストがいるが、清水フィーバスは安心して見られる。

 

阿部クロパン。

歌に演技にダンスにと忙しい役である。

前回、観た時と比較し、冴え渡る演技、ダンスだった。

ストーリーへの導入と、フィナーレへ向けての彼の演技には満足がいく仕事ぶり。

 

 

フィナーレで「♪あなたの心に何かが響いていますよう」という歌詞があったと思うが、見る側の「置かれている境遇により見えてくるものが異なる作品」だ。

今日のあなたにはどのように見えました?

 

私はこの作品はリピート確定である。