不動産の価格・賃料の底堅い動きは住宅でも同様である。東京カンテイ上席主任研究員の井出武氏は、2020年以降の不動産市場動向ついて、「足もとでは、ファミリーマンションの投資比率が高まっているが、それを受けて価格が上昇している。投資比率が大きく下がらなければ分譲価格は(高止まりで)維持される可能性が高い」と話す。50㎡以上のファミリー住戸に対する投資比率は千代田区と港区で40%を超え、渋谷区30%、中央区25%以上となっているという。
「価格は賃料見合いで決まる」(井出氏)。その賃料水準は、首都圏は2013年以降から大きな上昇トレンドを示している。東京都の2019年の1坪当たり賃料水準は、築3年未満で2012年比32.1%上昇し、行政区別で見ると、渋谷区で76.6%と驚異的な上昇幅を見せている。
不動産大手も投資家向けにコンパクトマンションを開発・供給に力を入れ始めており、その供給トレンドは都心回帰が鮮明となっている。地価高騰に伴う価格の高止まりでも郊外に向かわない。消費者が物件の資産性(収益力)で選択するようになったためだ。最寄り駅までの近さや都心までの距離、生活利便施設や商業施設の充実、学区域などを踏まえながら賃料換算するとどの程度か。リセールバリュー(再販価値)を考慮しての事業展開に各社舵を切ったと言える。
半面、個人不動産投資家の見通しに明るさは見えない。国土交通省の統計でも貸し家の新規住宅着工数は減少傾向にあり、東京ガスが定期的に実施している「住宅着工件数の短中期予測に関する調査」でも、2020年度~2024年度まで賃貸マンションの着工減が続く予測を立てている。
一部の銀行や不動産会社による法令違反や不適切な営業、施工不良の影響を引きずりそうである。「1億~5億円の収益物件の動きがさえない。1年前からこのクラスの需要が大きく落ち込んでおり、回復は当面難しいのではないか。個人投資家向けの収益不動産の取引は苦戦を強いられている」(銀行系仲介)との声は少なくない。
プロ事業者が取り扱う物件に品不足感がある状況とは対照的な市場見通しが多く、個人投資家にとって我慢の1年が続きそうな気配が漂っている。
2019.12.10 健美家編集部 様より引用
ここ最近は不動産業界の暗いニュースばかりですね・・・。
苦しい時こそ我慢が必要ですが、皆様でこの時期を乗り越えましょう!!