今日は、私の高校時代の恩師の話を。
私には、出会えてよかった、
この先生に教えて頂いてよかった、という恩師が３人います。
小学校時代のＵ先生、ウィズブライトの酒井淑恵先生、
そして高校時代にお世話になったＨ先生。
時代もあったのでしょうが、
Ｈ先生は少々型破り、変わっているけどなぜか生徒に人気があり、
私たち生徒は親愛
と尊敬の念
と込めて、「てっちゃん」「はっしー」と陰で呼ばせて頂いておりました。あくまで陰で・・・。笑
てっちゃんは、社会の先生ですが、
この時期のＨＲは毎回、歌の練習をするのが常でした。
先生いわく、
「いずれ君たちは外国に出ていくだろうから、
１曲くらいは英語で歌を歌えるようになっておいたほうがいい」と、
『ホワイトクリスマス』を何度も何度も歌っていました。
そして、大人になり、そんな事もすっかり忘れておりましたが、
タイで生活していた頃、いろいろな国の人が集まるクリスマス・イベントで
この曲を歌い、昔のことを思い出し、先生に伝えたところ
いかにも先生らしい広島弁の手紙が届きした。
その一部をご紹介いたしますと
種明かしをすれば、
あの授業は、僕の高校時代の恩師と同じ口上でやっておりましたよ。
歌を歌うのは恥ずかしくて、ええやっとじゃったですよ。
だから、僕の声が分からんように
曲のボリュームを上げて教室をグルグル回りました。
僕が大学に入ったときも、お蔭様でこれだけは英語で歌えましたよ。
その時、やれやれと思ったので、その経験から、恥を忍んで、
君たちを前に、教室でえらそげにやっておりました。
読んでいると、あの当時の先生の思いと、
Ｈ先生も先生から学んだことを、私たちに伝えて下さっていたことが分かり、
「そうだったんだ」と思うと同時に、ちょっとクスっと笑ってしまい
先生をより身近な存在に感じ、嬉しくなりました。
実は、Ｈ先生にはもう１つ忘れられない名言
がありまして。あくまで、先生の個人的見解から出た言葉だと思うのですが。
時折思い出すのが、この言葉。
「外でキレイにしとる女性に限って、家の鏡が汚れとる」
自分の外見のみ磨いても『存在としての美しさ』にはほど遠い。
「だからメッキのように取り繕ってもだめよ～」という意味だったのでしょうか。
鏡は象徴的なものですが、その人を取り巻く環境・人を含めて、
愛を持って大切に扱ってこそ『本物の美』なんだよ、という意味だと解釈し、
忙しいとついつい後回しにしてしまいがちな掃除も、
できる範囲だけでもやろうと思えるのも、この言葉のお蔭です。
Ｈ先生が、天国に旅立たれて１年。
人は人から学び、そのバトンを繋いでいく。
そのことを身を持って教えて下さった先生に感謝しながら、
私も何かを伝え、バトンを受けとり渡せるように進んでいきたい。
そんなことを思った一日でした。
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