同じ夢を見た、唯一心を開いた親友。

彼の為なら命さえ惜しくないと思えた。

高貴な面差しの、金髪碧瞼の麗人は決して手の届かない雲の上の人だった。

一生会うことの無いだろうと思える彼に、あの日出会ったのは、運命だったのだろうか

喜びと同じだけの、胸の痛みを感じつつ、今、彼の傍で夢の手助けをしている幸運に

ただ、打ち震えている。

私は今は王室教師、4人の私の生徒たちは、大事な彼の分身で王位継承者。

「もうすっかり王子達は君に懐いてしまったね、少し妬けるね~」

時々私の部屋に忍んで来ては、一緒にワインを飲む秘密の逢瀬は王子達に

知られてはいけない秘密。

「まさか6人の子持ちとは、陛下もタフですね」

ー王妃を迎える事になったー

お忍びで私のところに来て、そう言う彼とあの日、王家の別荘で一夜を過ごした。

あれから6人も子供を作っていた事を思うと、呆れる。

「妬かないで、何人子供がいても、君が私の初めての人である事には変わりはないんだから」

冗談ぽくそう笑って彼は言うが、当時、かなり追い詰められていた。

後継ぎは必要だから、王妃を迎えなければならない、だからせめて最初は好きな人と結ばれたかったんだー

吹っ切れたように笑顔で去った彼の背中を、見つめながら、私はただ王国の繁栄を祈った。

そして身体の奥の消えない疼きに苦しもうとも、ただ、貴方の幸せだけ頼りに生きてきた。

「ハイネ、最後のわがままを聞いてくれないだろうか」

言いにくそうに、彼がそう口を開いた時、私はかなり酔っていた。

「貴方の望みならなんでもお聞きしましょう」

ワインのせいか、頬が熱を持っている。身体も芯が熱い。

「私の最後の人になってほしいんだ」

そう言いながら私の肩を掴んだ彼は、真剣な眼差しをしている。

初めての人になって欲しいといわれた時の瞳と同じだった。

「もう、子を成すための交わりは終わったから」

そういいつつ、私を抱きしめた彼は グランツライヒ 王国の国王ではなくただの ヴィクトールだった。

「 ヴィクトール、貴方は馬鹿な人ですね、私なんかに、そんなに真剣になって・・・」

この国のものはすべて国王の物だというのに・・・

「王の権限で君に伽を申し付ける事は簡単だ、しかし、私は君の心が欲しいんだ」

ああ、この人はとても美しい、愛さずにはいられないほどに・・・

「心だけで満足ですか?私は身も心も愛されたいのですが」

得体の知れない熱に浮かされて私は彼に口付ける。

きっと私は、彼と再会したときにすでに、これを望んでいたのだ、

「王室教師殿は、品行に問題ありですね」

とても悪い顔で彼は私を抱きかかえて、ベッドに寝かせる。

「まさか、授業中にここをこんなにしてるんじゃないだろうね?」

そういいつつ彼は私の夜着のすそから手を入れて下腹部をなぞる、抱きしめられた辺りから

少しずつ反応し始めていた部分を、彼は軽く握ると弄び始めた。

「うっ・・・ ヴィクトール!やめてください・・・」

両腕で彼の肩を押して、私は懇願した。

「かなり久しぶりなので、ちゃんと慣らして・・・」

彼は少し微笑んで、私のめがねを取ると机においてベッドに横たわった。

「あせってしまったね、君が煽るから・・・本当に君は可愛いよ」

そういって抱き寄せると私の額にキスした。

さて・・・困ったものだ、明日から授業で王子たちの顔をまともに見ることができなくなりそうだ。

そんな私の苦労を ヴィクトールはきっとわからないんだろうなあ、私は彼の胸に顔をうずめてため息を付いた。