語り部アロマが紡ぐ
「石想アドバンス レベル35」聞いていかれませんか?

月明かりの森 北の沼

無事八つの首を討ち取った5人。
「やった・・かな?ゆの~~こわかっ・・みんな!伏せろ!!」
ジェジュンの大声に反応し、身を伏せる5人の頭上を、無数の小刀が飛んでいきます。
「ゼダが放った!ってことは、まだ『本体』を倒せていないぞ。ヤマタノオロチ以外の敵が近くにいるはずだ。チャンミン!」

「ディガ!掛かれ!!」
ジュンスの声で数匹の猫がゼダに飛びかかります。ゼダに猫達がまとわりついて、その動きが封じられた瞬間、ユチョンが木々に問います。
「『蛇が悪事を働いている』って。その蛇は、どこにいるの!」

サワサワとざわつく木々の葉音が響きます。
『リンゴの木に巣くうておる』
眼を伏せたユチョンが叫ぷ。

「リンゴの木!カイ、どこある?」
「ユチョンのうしろ!!」
「ゲッ!」
ザッと身を伏せ振り返るユチョン。朽ちたリンゴの木の洞から枯葉色の大蛇が蜷局を巻いてこちらを見ています。
カッツーーーン
ユチョンが振り向きざまに放った短刀は、大蛇の体を通り抜け木の幹に突き刺さりました。
「えええ~~チャンミン!やばいよ。武器が効かないよ~~」
危険を察知したユチョンは急いで仲間の元に駆け寄ります。

怯える人間の姿を楽しむかのように、ゆっくりと洞からはい出て来る大蛇
モガモガとまとわりつく猫たちを叩き落とし大蛇に駆け寄るゼダ
ユノとジェジュン、チャンミン、ジュンス、ユチョン、そしてカイ
6人と大蛇の間で、頭を無くしたヤマタノオロチの長い胴体がばたばたと蠢き横たわっています。

To be continued