語り部アロマが紡ぐ
「リトルラブ トゥエンティファイブハート」聞いていかれませんか。

帰国の途についた専用機の中、12年ぶりに再会を果たしたジェジュン、ユノ、チャンミン、ユチョンそして、ジュンス
5人の会話を覗いてみましょうか。

専用機の中は、リビングのようにゆったりした空間があつらえられていました。
手には、それぞれ好みのドリンクを持ち、ユチョンが、乾杯の音頭をとります。

「世界王者、ジュンス様に乾杯~♪」
「カンパーイ!」
「ありがとう!うきゃん」

ジェジュンがジュンスに尋ねます。
「それにしても、優勝チームのキャプテンなのに、いいの?砂漠の国へ旅行に来ちゃって」

「いいんだお♪ボクは、サッカーを楽しむのが目的なの。雑誌のインタビューとか苦手なんだ。メンバーに、ヒョンジュンって、顔がよくてトークも上手い奴がいるから、押し付けて来ちゃった。うはん」
天真爛漫に答えるジュンス。

「あ、背番号9番の長身の彼?確かにかっこいいね。笑顔がすっごく優しい感じ」
ジェジュンの言葉を聞いて、ユノがぼそっとつぶやきます。
「・・ジェジュン ・・ あんな優男が好みなのか?」

ユノの首に白い腕を絡め、潤んだ瞳で見上げるジェジュン。
「ユノ、勘違いしないで。ぼくが大好きなのは、ゆ、の、だけだよ。愛してる」
「ん・・」

「お、堂々とキスしやがった。俺達は、等身大の置物か?人間じゃねぇってか?おん」
チャンミンが大きな目を見開いて、睨み付けています。

「チャンミン・・。言葉使いが崩壊してるから。目力強すぎだから」
「うはん。ユンジェは、気にしてないだよ!さすがだなぁ。それにしても、ユノとジェジュンが並んでいる姿はすっごくキレイなんだなぁ」
ユスミンのグラスが空になっても、ユンジェのイチャイチャは終わりそうにもありません。
しびれを切らしはじめたチャンミンの様子を見たユチョンが、仕方なくユンジェに声をかけます。
「・・おふたりさん。そろそろ現実世界に戻ってこようか?」
 
「・・・聞こえていないようですが」

「こんな至近距離で、テレパシー使うなんて間違ってるから!もうっ!」

((ユノ!ジェジュン!))

((ユチョン。五月蝿い))

「ユノっ、酷くないっすか!」

「しょうがないな・・。ジェジュ、続きはお前の寝室でな」
ボンっと赤くなるジェジュン。

ユスミンは同じことを考えます。
((いまさらかい!))

チャンミンが違う話題を話します。
「ところで、宰相が逮捕されたことは良いのですが、王位継承式の進行は大丈夫なのですか?」
ユノと繋いだ手を撫でながら、ジェジュンが答えます。
「うん。元々セレモニーの司会は、僕の執事がすることになっているから。この執事、すごいんだよ。諸葛亮孔明の一族が住む村が中国にあるんだけど、その村の出身、つまり、孔明の末裔なんだ。血筋のせいなのか、すっごく頭いいんだよ~」

チャンミンの瞳がキランと輝きます。
「い、いまなんと?孔明様の末裔!ぜひとも、ご紹介ください!お願いいたします!」
チャンミンの勢いにびっくりしながらも、承諾するジェジュン。
「う、うん。わかった」
「ありがとうございます。素晴らしく楽しみです!」

砂漠の国に到着した専用機。ジェジュン王子の王位継承式は2日後に迫っていました。