大千穐楽
鐘泰さんが
あの場所でもうすぐ歌う
よみがえってきたので
あと少し書きとめておきます
テーブルに
中原淳一がつくった
一輪のドライフラワー
アトリエを訪れた人が
その美しさに
見とれるシーンがありました
小学生の時です
花屋さんで初めて見た
ドライフラワーが
綺麗で不思議で
その時の気持ちを思いだしました
人が手を加えて得るのが
本質的な美しさ、か…ふむふむ
愛でる心
夢みること
ちょっと工夫する楽しみ
…これらは
持ち合わせているほうが
幸せとわかります
中原淳一の詩が利いていましたね
「もしこの世の中に…」
冒頭 キャストが一人ずつ唱えてゆくの
中原淳一の求める本質的な美と
揺るがぬ信念 …ゆえの苦悩
時勢の圧力や妬み 羨望と抗うのは
どんなに胸のつぶれる思いだったでしょう
演じる座長 中山優馬くん
端正で凛とした眼差し
品よく才知を醸し出してました
対極の(その実 思うままに行きたい)
編集長役 佐戸井けん太さんの苦々しさ
…貫禄ありましたね
とりもつ担当女性 青山郁代さんの賢明さ
淳一の良き理解者です
そばにいてほしいタイプ
「少女の友」が宝物
淳一ファン少女 桜井日奈子ちゃんの
まあ可憐なこと
淳一ファッションお似合いでした
憎まれ役は金井勇太さん
パンフレットのお写真まで
ひねた表情に徹して
器用な俳優さんの印象です
ひまわり社 社員
イラストレーター役 辰巳雄大さん
自分にも他人にも厳しい淳一の意識から
衝動的に見限られてしまう…
淳一の一番近くにいながら
天沢への複雑な思いも伝わる演技でした
施 鐘泰さん
JONTEさんの歌に
心から拍手を送ります
自問に喘ぐ中原淳一をも
包み込み癒しうる
懐の深い青年に成長してゆく天沢栄次
ナレーションもよかったな
自分が歌いたいなら
歌えばいい
ご時世より
今何がしたいかだと…
天沢は淳一にそう勇気づけられ
夢に近づいてゆきました
どこにこだわるか
こだわらないかは
皆ちがう
それを自分が
喜んで選びとっているか
…ということなのでしょう
そうすれば
その生き様が
誰かを喜ばせることに
繋がるのね
キャスト スタッフの皆さま
大千穐楽 おめでとうございます