小沢健二の数々のPVを含めた映像面でのディレクター、タケイグッドマンがディレクション。
LIFE制作時の盟友たちの証言をベースに、各曲とアルバム全体を振り返る内容でした。
ラストには現在の小沢からのコメントもあり。
もちろん楽しみにしていたし、楽しんだけど、もう一つ、みどろの心に別の新しい発見を与えてくれる番組になりました。
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小沢はなぜ、日本を離れたのか。
なぜアルバムを出さなくなってしまったのか。
なぜ、あのままではいられなかったのか。
2010年のライブに行くまでは、ずっとずっと、わかるような気もしつつ、でも何か哀しい思いも抱えつつ、心のどこかでみどろはまた、LIFEような名盤、「犬」のような傑作を再び!と「待って」いたのかもしれません。
「哀しい思い」とはつまり、小沢はあの頃の自分と作品と、そこに群がった人々、その一連の現象を、今は忌み嫌っているのではないか、という私の勝手な想像から来ていました。
あの御仁ですから。「多幸感」だとか「渋谷系の王子」だとかの勝手な解釈やイメージづけからは、逃れたくて仕方なかったろう。それを私は理解しなくてはいけない。待ってはいけない。期待して押し付けてはいけない。…。勝手な「イケナイ」を勝手に抱え続けた10数年でした。
2010年と、2012年のライブに行くことができて、ある程度の納得感を得て今があります。
そして2014年の「超LIFE~小沢健二SPECIAL」
「LIFE」
あのJ-POP史に残る名盤に、再びなんてない。
ただ1つのアルバムであるからこそ、意味がある。価値がある。
あの場所に戻る必要なんて誰にとってもない。それが今の感想です。
最後の小沢のコメントを聞いても、哀しいという思いには至りませんでした。
小沢本人にとっても大事なアルバムであり、大事な思い出であり、愛すべき日々であったのだ。恐らく。
棄てたいわけでも忘れたいわけでもなく、ただ。
時間が過ぎただけのこと。
今は違う日々を生きているだけのこと。
それはソチの浅田真央のフリー演技のようだと、ハッとしました。
「また飛躍しすぎ…」と思う人は思っていい。
数年後、あるいはもう10年以上も先になってから、浅田真央にまたあの演技をして欲しいと願う人はいないでしょう?
「LIFE」もそういうことではないかと。
時間は流れます。人は歳をとります。
浅田真央にも、見ていた我々にも、あれを作った小沢にも、聴いていた人々にも等しく。
「あの瞬間」「あの名演」「あの名盤」は2度と訪れることはない。
それは哀しいことではない。
浅田真央のあの演技が2度と見られないからといって、絶望する人はいるでしょうか?
そこはすんなり受け入れられるのに、小沢に対してだけ
また同じことをやってほしい
と願っていたなんて、自分の願望が土台無理なことであったのを痛感しています。
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LIFE is coming back!
「LIFE」を象徴するフレーズ。
LIFEは「毎日」であり、「人生」であり、「命」であり、「暮らし」であり、「続いていくこと」であり、「営み」であり、もう何だか、生まれてから死ぬまでの全てであるような気がします。
またいつか。
人生を揺るがすアルバムに出会うだろう。
心を震わす演技に出会うだろう。
生きている限り、「その瞬間」は繰り返し訪れる。
LIFE is coming back!
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妻夫木聡
アナログすぎる。







