どう考えても奇跡だと思う。 | 愛と仕事とその後のワタシ

愛と仕事とその後のワタシ

仕事を続けながら、悪性リンパ腫を治療しました。
2010年7月に告知を受け、2011年4月に寛解。
病気のこと、仕事のこと、たまに絵日記、その後のあれこれ。
2019年12月、ついに経過観察も卒業。
全快を果たしました。

2012年の2月にひとり暮らしの義弟(当時45才)が

自宅で倒れました。


推定10日間(!)、発見されなかったため、

後日の診断で脳梗塞が先か、心筋梗塞が先か判定不可能。


搬送された救急専門の病院では、

なぜ生きているのかわからないと言われました。


ベッドと壁の信じられないような狭い隙間に挟まって発見され、

カラダが固定されたままになっていたので

全身に拡がる褥瘡(いわゆる床ずれ)は深刻なものでした。


いや、ここには書けないくらい

いろいろなことが起こっていた…今だからこう書けます。



その後、搬送先の病院で、

彼は数週間、ICUとHCUで過ごしたわけですが、

医者には左半身麻痺で、

仮に助かったとしても寝たきり、よくて車椅子の生活と言われました。



そんな矢先に感染症にかかり、肺炎になり。

高熱で、意識も朦朧とする中、人工呼吸器をつけたまま…


それはホワイトデイの前日で、

義弟はワタシに「何かお菓子を買ってきてほしい」と言いました。

お世話になっている看護師さんにあげたいと。


なので、ワタシは病院に一番近い百貨店に走り、

良さ気なスイーツを買いましたよ。

…そんなことがあったことを、今、彼はまったく憶えていないといいます。




わずか2ヵ月の間で、

彼はいくつもの山を乗り越えて、命の危機を脱しました。

もちろんベッドから自力で起き上がることもできない状態のまま、

しかも、褥瘡は手術をしたものの傷も癒えず…


でも、救急病院からは2ヵ月で転院を強要されるので、

あらゆる不安をかかえたまま、4月にリハビリ専門の病院に転院。




あれから…1年と5ヵ月が経ちました。


今日、ウチでお彼岸の法事がありました。

義弟は自分でクルマを運転してウチまで来ました。

…彼は障害者用の免許を採りました。クルマも改造したようです。



自分でクルマを運転してウチまで来る、

それだけでも十分に信じられないことなのに。




今日、彼はなんと、クルマの助手席に婚約者を乗せてやって来たのです。


その彼女こそ、

あの搬送された病院でお世話になった看護師さん!

…ホワイトデイにワタシが買ったスイーツを義弟から渡された女性です。


ワタシたちが婚約を知らされたのは昨夜のこと。

Oh my god!です。


すでに彼女のご両親にはご挨拶を済ませたとのこと。

今日は婚姻届けの保証人の欄にウチの彼が署名・捺印しました。




愛と仕事とその後のワタシ


本日、あわててワタシが用意したケーキ。

「ご婚約、おめでとう♡」のチョコプレートがとってつけたようで あせる


写真で両手でお皿を持っているのが彼女。

添えられている右手は義弟の手です。





さらに義弟は職場復帰も果たしています。

倒れる前と同様の仕事をそのまま…というわけではありませんが。

会社の配慮で、できることをやらせてもらっているようです。




とてもいい意味で

彼は倒れる前とは変わりました。

まず、男らしく、ずっとかっこよくなったんです。あきらかに。


彼女さんは14才年下

…ワタシは思わず、「やるぅ」と言ってしまいました(笑)


ああ、今日の婚約した彼女のキラキラの笑顔ったら キラキラ

最近、ワタシがまったく忘れていたモノのひとつ…まさに。




いや…なんていうか

もう、もう…なんて言ったらいいのか、

奇跡って起こるんですね。


この気持ち、みなさんに伝えたくて、久しぶりにブログ更新させていただきました。




法事でいらっしゃった

ずっとお世話になっているお坊さんは

「菩薩が来た…ってことです」とおっしゃっていました。


いやほんとうに。

こんなことってあるんだ。





満月    もみじ    お団子    虹    お月見