「家電=モジュール化進行=コモディティで価格下落=失血死」


いつもお決まりの論調ですが、本当にそうでしょうか。


モジュール化の中では、従来の価値創造ポイントが変わります。

組立は没落し、企画・基幹部品・販売・アフターが高収益で

鍵を握ります。インテルもアップルもそうです。


日本の産業は従来の一貫製造型の組織体系と思想体系がありま

すから、全部丸抱えしようとします。そして、低収益組立の

死の海(レッドオーシャン)にどっぷり浸かります。しかも、

シェア・売上を追うと、予想外の価格低下で失血死に至ります。

ここまではただしい。


しかし、燃料電池は、(現状で)モジュラーではありません。

特に家庭用はパナソニック・東芝が主導権を握っています。

(したたかに京セラがインテルモデルをやっていますが:微笑)


トヨタとの唯一の違いは献身的で有能なサプライヤーが

一丸となって戦う気になっているか否かのような気がして

なりません。これを乗り越えたらブレークするでしょう。

8万台の初期市場で、離陸できるかどうか。正念場ですね。




「場当たり的」先を読めないパナソニック これからどう戦うの?
(SankeiBiz)
 トヨタ自動車とパナソニックは日本を代表する製造業であり、電池事業をはじめ、さま
ざまな形で友好的な関係を築いてきた。業種は違うが、モノづくりに対する真摯(しんし)
な姿勢はきわめて似ている。
 その両社の業績は今、明暗がくっきりと分かれている。米国でのリコール(回収・無償
修理)問題や東日本大震災、タイの大洪水…。ここ数年、難題が相次いだトヨタだが、実
は過去10年間で最終赤字に陥ったのは、リーマン・ショックでつまずいた2009年3
月期の1度しかない。一方、パナソニックは10年間のうち4度も最終赤字があり、前期
は7721億円の巨額赤字を計上。今期も7650億円の最終赤字見通しで、今期を含む
直近5年間の赤字総額は2兆円以上におよぶ。
 業種の違いは当然、業績に大いに関係している。家電はデジタル技術でコモディティ(汎
用)化が進んだため、値崩れが激しく、メーカーの収益を悪化させてきた。これに対し、
自動車はアナログ的な要素もあり、すべてが汎用化されることはない。現時点では価格の
急落はあり得ないといえる。ただ、両社の明暗はそれだけの差なのか。
 パナソニックは今後、何で戦うのか。そこが見えてこない。確かに最先端商品が1年足
らずで汎用化する家電業界で「次の主軸」を見きわめるのは容易ではない。しかし、将来
を見据えた戦略商品がなければ、収益を安定的に確保し、成長を維持することは難しい。
 トヨタはエコカーの本命がEV(電気自動車)とみられる中でもHV(ハイブリッド車)
にこだわり、商品群の充実のほか、ライバル企業との連携にも意欲的に動くなど、独自路
線にぶれはない。しかも「エコカーは全方位で取り組む」と公言し、EVや燃料電池車の
開発も進めるなど、実にしたたかだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121122-00000500-fsi-bus_all