白金とパラジウムで分析技術の国際規格を取得=田中貴金属工業
(サーチナ)
 田中貴金属工業株式会社(本社:千代田区丸の内、代表取締役社長:岡本英彌)の分析
センターが、2011年8月4日までに、日本で初めて、白金およびパラジウムの分析技術に
関して、ISO/IEC17025:2005の認定を取得した。
 今回の認定は、白金およびパラジウム中に含まれる微量金属類の定量分析技術と分析結
果の再現性において、同社の保有する分析技術が国際規格に準拠していると認めるもので、
日本で初めての認定取得となります。ISO/IEC17025は、試験又は校正を行う能力に関す
る一般要求事項を規定する国際規格で、非常に厳格で適切な分析能力が要求されます。
 今回の認定取得により、田中貴金属工業は、国際規格に準拠した分析値を持つ白金とパ
ラジウムの「分析用固体標準物質」を製造することが可能になった。溶解業者など分析を
行う顧客企業や団体は、これまで以上に高い信頼性のもと、白金とパラジウムを分析・使
用することができるようになる。
 白金とパラジウムについては近年、貴金属価格の高値推移が続く中、鉱山からの供給以
外に、使用済み自動車触媒や中古宝飾品などからのリサイクルによる供給が増加傾向にあ
る。こうした製品から精製された地金は、より多くの元素について不純物濃度の分析が必
要であるなど、品位保証に対してこれまで以上に高い信頼性が求められるようになってき
た。
 現在、自動車触媒や液晶ガラス、燃料電池、宝飾品などに使われている白金と、自動車
触媒やコンデンサー、歯科材料などに使われているパラジウムは、産業用と宝飾用ともに
高い需要を維持している。田中貴金属工業は、「貴金属の中でも特に需要の高い金と白金、
パラジウムの分析技術を向上させることを第一に進め、将来的には貴金属全体における分
析技術および品位保証の世界標準化を実現できるよう、品質向上に努めてまいります」と
している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110804-00000070-scn-bus_all