2週続けて見事な雪景色になった。
 
金曜は税理士の月次監査最終日だった。
一緒に連れ立って昼食に出掛けた。
雪はまだふわふわと、優しく降っていた。
 
夕方から風雪が強くなるとのことだった。
かみさんから15時過ぎにメールが入る。
「帰宅命令が出て、15:30までに退出することになった。」
「気を付けて帰って。晩ごはんは家にあるものでいい。」
振り向いて、窓の外を眺めた。
雪は勢いを増し、道路は一面の銀世界となっていた。
 
執行役員にこの情報を伝えた。
”帰宅命令を出している企業もあります。当社も検討してみては?”
”そうだね。もう少し情報収集して社長に提案しよう。”
”今夜の会合はどうしましょう?○○部長は帰宅困難者になるかも。”
当日は○○部長の知り合いの店で、管理部門長の会合を予定していた。
とはいえ、○○部長は遠距離通勤者。
一歩間違えれば、当日に帰宅出来なくなる恐れもある。
”朝の会議の際、夕方の天候次第で決めようと話してるよ。”
”そうだったのですね。了解しました。”
 
予定通り、16時にメガバンクの表敬訪問があった。
中途採用の二次面接が伸び、重なったものの、
中座して社長と同席した。
 
会話は和気藹々と進んだ。
とはいえ、合間合間に様々な探りを入れてきた。
融資事案の進捗状況。
直近の税務調査の状況。
そして、IPOの進捗状況。
その都度、提案している事案と絡め、推してくる。
”海外案件なら○○監査法人は強いし、頼りになりますよ。”
”○○証券なら全面的なバックアップを保証しますよ。”
とはいえ、この提案を受け入れれば....。
情報は筒抜けとなり、配下に入るも同然だ。
さりげなく他行との状況を説明し、即答を避けた。
早々に決める必要は無い。
じっくりと検討しても、まだ間に合う。
 
表敬訪問を終えた社長に、執行役員が歩み寄った。
間もなく、帰宅指示が出された。
風雪はその後強くなり、会合も延期となった。
 
21時過ぎに会社を出た。
雪は一面に積っているものの、サラっと軽い感じで、歩き易かった。
とはいえ風が強く、早々に地下へ潜った。
 
土曜の朝を迎えた。
庭は一面の雪景色。
先週に戻ったようだった。