世の中の韓流ブームは衰えることを知らない。
TSUTAYAに行っても、年々韓流DVDコーナーは増えるばかり。今や邦画と洋画を合わせたくらいの面積がある。最近はCDコーナーも浸食中だ。
それはいいのだ。
だが、かつてあった中華コーナーとか香港映画コーナーがなくなり、韓流コーナーの中にひっそりと「アジア」とひとくくりにされてしまったことが私には寂しい。
嫌いではない。むしろアジア映画が全て好きな私には韓国映画のコーナーが拡がるのは嬉しい。
でも、押し出された中華・香港映画は相当なものなんですよ。
まぁ、レンタル期間が終わったってのもあったでしょうよ。でも、地元のTSUTAYAでは、確実に香港映画の本数は減っている。もう、TSUTAYAディスカスとかDMMでポストに返すしかないのねぇ。。。
って愚痴はこれくらいにして、今日は道士ネタつながりで、カン・ドンウォン主演の「チョン・ウチ 時空道士」です。ちなみにチョン・ウチはカン君が演じる人の名前です。
私はこれをわざわざ東京まで見に行ったけれど、先月DVD化したので、ネタとしては時期的にちょうどよいでしょ。
まずはビジュアルだ。
(写真は公式サイトから拝借)
香港映画の黄色の服の道士とはだいぶんイメージが違うでしょ。
(時代も違うので)
一応、カンくんはまだ半人前の道士で、妖怪退治の師匠についている助手的な立場だったのだが、あるライバル道士の策略にはまり、師は殺され、カン君演じるチョン・ウチは絵の中に閉じ込められてしまう。
けれども、500年後の現代韓国に妖怪が跋扈してしまったので、仙人達の手によってカン君が絵から蘇るってのが大筋の話。あとはドタバタ劇が二時間半にわたって続きます(長い!)。
(すいません、これ以上はネタバレなので、ストーリーはこれくらいに)
でも、まぁ楽しいシーン(間抜けな仙人とか)が多いので、それなりに楽しめます。
そして、私はカン・ドンウォンの映画をたまたまたくさん見ていて、アクション映画も多いので、ちょっと好感をもっているってのもある。
例えば、最初に見たのは、「デュエリスト」。名優アン・ソンギとの共演。そして、タンゴなどを取り入れたという、まるで舞踏のようなアクションシーンが、よく言えば美しい。悪く言えばスピード感に欠けてちょっと退屈。
ドラマ「チェオクの剣」で有名になったハ・ジウォンが主演なのだが、正直、彼女の魅力も引き出せていなかったような感じでした。でも、カン君の美しいたたずまいは誰もが納得する映画でしょう。
既にこの頃から、映画館は50代くらい女子(で合ってますよね?)ばかりでした。
デュエリストでのカン君の役名は「悲しい目」
(画像はKBOOM.clubより)
それから、現代劇も見たなぁ。
「私たちの幸せな時間」で、カン君は死刑囚の役。
彼に関わっていくイ・ナヨン演じるわがまま大学講師とのやりとりはなかなか印象に残りました。
イ・ナヨンって、「英語完全征服」ってマイナー映画に出てたキュートな女性役だったのね。
本作では感情の起伏が激しいエキセントリックな役をやってました。女優としてはいい印象ですよ。
こちらが「英語完全制服」のキュートなナヨン。
言うまでもなく、「私たちの幸せの時間」にしかカン君は出てません。
そして、なかなか良い映画でした。もう見てから5-6年経つのかぁ。
本題。朝鮮における道士というのは、どういった存在か、ということ。
実は私も不勉強でわからない。
道教の信仰を極めた人物だから道士なわけだが、道士が発生したのは老荘思想で言う「道(タオ)」がもとになっているとするなら紀元前からあることになる。
Wikipediaを見てみると、教団化したのは仏教の伝来が影響を与えているとある。
きっと、日本や朝鮮に伝来する過程で儒教とまざりながら、姿を変えて行った可能性もある。
ちなみに日本に伝来した道士の技は、道教自体が禁止された後に、陰陽師が受け継いだという。
確かに陰と陽にわけたあのマークは道教のもの。
霊幻道士の使っていた服や鏡も陰陽マークだった。
霊幻道士の服が見えるシーン
ちなみに上はニセ道士役のリチャード・ン(呉耀漢)
とにかく、上のチョン・ウチの衣装と比べても全く違う。
香港映画の霊幻道士シリーズは清代を舞台にしていたから、違うのは当たり前なんだけどね。
チョン・ウチは1500年頃の時代っていう設定だから。
それにしても、韓国では道教の寺はどのくらいあるのだろう。
中国や台湾にはたくさんあるけれど、韓国では見たことがないなぁ。
というわけで、今日は道士を軸にとりとめのない話になってしまった。
カン君ファンの人も満足させられなくてすいませんセヨ。