私のクライアントは若くして記憶障害が始まった方である。
でも断片的に覚えている事、何日か後でも覚えている事、すぐ忘れてしまう事、さまざまなのですが、彼女にとって一番重要なのは「薬を毎日飲んだかどうか」である。
その確認をしてあげるのも、私の毎日の仕事のひとつなのですが。
彼女は元弁護士だけあって、プライドが高い。
だから、物を忘れていたと言う事こそ、彼女はかなりの憤りを感じてしまう。
この声掛け、かなり難しいんですよー、ただ聞けば良い、と言うわけにはいかない。相手を怒らせてはならないのだ!だのでいつもこちらがとぼけて「えーっとお薬は飲まれたっておっしゃってましたっけ?」(ピルケースにはまだ薬は当然残っている!)と言うと「あ、そうだった。ありがとう」となるわけ。
でも今日は違った。
ピルケースが置かれているカウンターにピルケースとお水とメモが。
メモは音楽家のご主人からだ。
それには「I love you!!(彼の似顔絵入り)」と書かれてあった!
なので、今日は「まぁ、なんとスイートなご主人ですね!素敵なメッセージ!!」と言うと、もうスマイルスマイルで「なんて素敵!!!」とメロメロ・・・。(そしてちゃんと飲みました!)
あのメモ一枚で今日はかなりご機嫌~、、ふーー助かったよー。
しかし70歳ちかくでも日本人で「I love you」なんていう人いるんだろうか?
やっぱりアメリカに移住してきて良かった。