$Life is like a 'JAZZ'


いままで触れていなかった、ジョンカサヴェテス監督作品。

名前は聞いた事あったんだけど、どーせ昔の人だろう、と避けていた。
そんな俺を過去に戻ってぶん殴ってやりたい!

殴ったことも殴られたこともないけども。

実はカサヴェテス。この前映画の撮影でご一緒した憧れのS氏がいいぞ~っと言っていたので急に見る気になったんです。

で、とりあいず、なんとなく、この作品から。


率直に、この映画凄い。なにが凄いかってこのオバさん!
さっきまで笑ってたと思ったら、泣いてわめいてつば吐いて。はたまたやさしくなったり。

でも目が本気だ。

真剣なんだよな。

逆にかわいそうになっちゃう。
異常だ。狂気だ。と言われるけども、俺は周りの家族の方がよっぽどおかしいのかもしれない。現に子供たちは母親を心配し、母親になついているじゃないか。


映像は長回しが多かったり、ドキュメンタリーたっちなんだけど、とりあえず全編このオバさんが何かしだすんじゃないかとハラハラして目が離せない。

この感覚は「レイチェルの結婚」の時感じたものと似ているかもしれない。

思うのだけど、役者がホントにそこに生きていて、最高の芝居しているときは、どんなアングルでもどんなカット割りでも人を惹き付ける力あるんだろうな。それを引き出しているのが、このカサヴェテス先生なのかもしれせんけど!

とりあえず、商業的に成功を収めたという「グロリア」
あと俺好みな感じの「チャイニーズブッキーを殺した男」でも借りてこようと思う。


また1人、サイコーな監督に出会えた。
「あの日、欲望の大地で」
$ジョージのブログ-あの日、欲望の大地で

「アモーレス・ペロス」「バベル」「21g」のなどの脚本を手がけたキジェルモ・アリアガが描く、愛、記憶、後悔の物語。ギジェルモはこれが長編監督デビュー作。

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥと組んで作り上げた上記3作はどれも生臭く強烈で大好きな作品だが、脚本を担当していたギジェルモ・アリアガと言う名前は正直存じ上げておらんかった。
しかしこの映画の冒頭のシーン、荒れ果てた荒野でただポツンと燃え盛るトレーラーのシーンを見て、今までのイニャリトゥ作品の世界観をもろに感じた。

ああ、これだ。

そこでもう一気に吸い込まれる。
 
物語は現在、あの日に向かう過去(記憶)、あの日から始まった過去(記憶)と言う3つの時間軸が交差しながら、絡み合い、そしてある未来に向かって進行していく。

あの日すべてが始まり、なにかが終わった。

この映画、愛の形を効果的に炎の燃え方にたとえ登場させていた。愛していない夫がつけた炎は乱暴にボッと燃えた。それに驚く妻。
また、若いも愚かな2人が初めて距離を縮めたときは、小さく優しく自由に羽ばたく鳥を燃やしていた。その後2人がサボテンを燃やそうと火をつけた時、炎は確かに大きくなっていた。

そして、すべてを狂わせたあの日、爆発とともに燃え盛った炎は悲しくも永遠と燃えていた。

役者が本当に良かった。シャーリーズセロンはもちろんだけど、若い時代のマリアーナを演じたジェニファーローレンスも凄い良かった。トレーラーに火をつけて、なかなか出てこない母に呼びかける所の芝居なんて秀逸だったな。だけどなんといっても母役のキムベイシンガーは本当にすごかった。不安定に揺れ動き、一気に気持ちが加速していく愛ってのを真摯に演じていた。見ているこっちが辛くなるぐらい。
メキシコを舞台にした映画って好きだなー。

この監督、メキシコの最も治安の悪い地区に育ち、喧嘩で13歳の時に嗅覚を失ったという。だけど、燃え盛るトレーラーの煙から溢れ出す、罪や後悔、愛や欲望の「匂い」は目に沁みた。


早くイニャリトゥの新作が見たいとです。