14代目王者、「霜降り明星」おめでとう♪
2015年以降出場条件が15年目までになって「ベテラン優位」が叫ばれる中、
結成5年という若い才能がM-1を取ってくれたことは、本当に嬉しいし、未来の漫才界にとっても
素晴らしい出来事でした。個人的にも大好きな霜降り明星、是非大活躍してほしいです。
M-1グランプリ2018、今年も最高の感動とドラマをありがとう、その感謝の意味も込めて、
「感動レポート」をお送りしたいと思います。昔、紳介が言っていたように
「何千組の中から、決勝に残った9組は、もはや勝者ですから。」という決勝進出者への
最大のリスペクトを込めてお送りいたします。
1:見取り図 「彼女を作りたい」 86点
結成11年の下積みとキャリアがあり、ある意味熟成されている漫才、つかみの「豚まん」、「ダーリン」であれだけしっかりとした笑いが取れるのは、突っ込みの盛山の素晴らしさ、そして「あぁ技術あるなぁ」と感じました。
1組目としては、よくお客さんにもウケていたと思われますし、「マルコ牧師」「すがゆりこ」の伏線を後半に大きな笑いで回収するあたりは、構成もさすがでした。勿体なかったのは4分の中で後半「もし彼女が…ならどうする?」の3つのくだり、フリにすごく時間をかけていたわりに「あたおかでした~」があまりはまらなかったこと。漫才全体としても、この後半に一気にトーンダウンした感じを受けました。もしここでたたみかけるような笑いがあり、最終の「すがゆりこ」につなげられていたならば…おそらく決勝には間違いなく残っていただろうな・・・。こういう、正統派で漫才にかけて頑張るコンビ、こういうコンビこそM-1で日の目を見て欲しい、頑張って欲しいです。
「豚はいいわ、皮で包むな!」
2.スーパーマラドーナ 「隣人の恐怖」 88点
満を持しての「ラストイヤー」武智のM-1での気合は、もはや有名で怖いくらいの緊張感をもってM-1に臨んでいました。ほとんど審査員と同じようなコメントになってしまうのですが、やはり前半に田中が逆にサイコの雰囲気を出してドアを閉める場面が最大の笑いの場面で、後半に失速したな・・・という印象です。田中の「ボンキュッボン」のギャグをわざと滑らせて、「みんなを静かにさせちゃうんですよ」という部分で、笑いを取りたいはずが、その前のギャグ自体でお客さんの笑いとぶつかってしまって、大きな笑いにつながらなかったのも痛かった。最後の「人生で一番大事な舞台やぞ」の突っ込みの場面でも、もっと大きな拍手笑いが来る予想だったのでしょうが、途中から歯車がかみ合わなかった感じでしたね。2016年の決勝の決勝で見せた「時代劇」のネタようなベタな展開でも十分に大きな笑を取れるくらいの技術があるだけに・・・武智がネタを考えすぎたかな・・・。
でも、2015年からずっとM-1を盛り上げてくれたスーマラ本当にお疲れ様でした。
「それは僕に聞かないと分からないでしょ?」
3.かまいたち 「タイムマシンで戻れたら」 93点
いや、すごく面白かったんですけど!、僕的には最終決戦に残っていてもおかしくない出来だったと思いますが・・・審査員は意外と低評価でした。(残念・・・)いわゆる王道的なしゃべくり漫才のかけ合いでここまで笑いが取れる技術、またお客さんを巻き込んで、単調にならない幅のある漫才の見せ方、素晴らしかった。「もったいないことしたな」→「あ、ポイントがやろ」の返しでどっと笑い来てからはもうかまいたちのペース。ナイツの塙の言う通り「面白くなるレールにのっかっちゃってる」漫才でした。しかも、ネタの後半にボケと突っ込みが緩やかに逆転していて、その変化をつけたことでが、後半の爆笑につながっていました。「お前が最初にタイムマシンに乗ったらって言ったんやろ」の山内の突っ込みが心地よかった~。山内の突っ込みをここをピークにするように、強弱が付けられていてそこが右肩上がりの印象をさらに強めていた感じ。後から言いますが、これがミキにも欲しかった!次年度以降の優勝候補ですね!
「確実にもらえるやろ!」
4.ジャルJジャル「国名分けっこ」92点
もう脱帽ですね。唯一無二のオリジナリティがありなおかつ安定感とクオリティが高いという点では誰にも負けない漫才をしています。同じ系統では僕は「さらば青春の光」の方が好きですが、彼らもコント師でありながらこれだけのクオリティの漫才をしてくれることに何度も言いますが脱帽です。見ていてまず思ったのは「後藤の突っ込みが上手くなったな」ということでした。いや、もとからうまいんですけど、すごく細かい部分で間とか「~ドネシア」や「~ゼンチン」の長いフリを収束させるときの突っ込みの強さや重みなどすべてが「バチッ」とはまっていて、それが漫才としての完成度をより高めていた感じを受けました。国名を答えている時の後藤のちょっと股を蟹股にして間抜けに見せているところもあとからの突っ込みとのコントラストが映えて素晴らしかった。後半の「アール―」→「ゼーンチーン」という変化のつけ方も心地よい、はぁ、笑いましたね~。
「頭おかしなるわ!」
5.ギャロップ「モデルとの合コン」84点
ナイツの塙の言う通り「M-1用の4分漫才としての、筋肉が使えていないネタ」だったと思います。落ち着いた間で始まった前半は良かったし、「あれはデザイナーやから通用するんやで」「あの人って私にしか見えてないんですか?」などの突っ込みも面白かった。しかし~、「ボケ→突っ込み」という2人の間のやりとりが単調で波や盛り上がり、変化がない・・・ここがM-1用の筋肉という部分でしょうか?漫才としての立体感や「そうきたかぁ、やられた~。」というような裏切られた感がほぼなかったのが、賞レースとしては厳しかったなぁ。松本の「そんなにハゲてないやん。」に笑いの印象の大部分を持って行かれてしまう結果となってしまいました。うーん、期待していただけに残念!
「全部や!」
6.ユニバース「激やばブスカップル」 84点
昨年は1組目にもかかわらず、2015年の「メイプル超合金」を超える笑いをもぎ取ったこのコンビ、今回も前評判は高かったのに…、まさかの最下位。しょっぱなに川瀬名人がかんだのと、「反吐が出るわ。」のつかみがすべってしまったことがネタ全体の評価をぐっと下げてしまい、そのまま引きずって最後まで行ってしまった印象。「ユーハ味覚糖」など一つひとつのネタを切り取ってみると結構面白かったのに、サンドの富澤が言うように、「笑いの連結、渦」のようなものがなく、単発の笑いにとどまってしまいましたね。川瀬名人のキメ突っ込みは、「カミナリ」のように「これでもかっ」というくらい大きく突っ込むので、上手くはまらなかった時の失速感が非常に大きく感じられてしまう。途中のはらちゃんのしゃべくりでのフリも、長い割にはまらなかったなぁ。そしてオール巨人が言うようにはらちゃんのしゃべり・・・、上手かった(笑)来年以降に期待です。
「天才でした!」
7.ミキ(敗者復活)「ジャニーズへ応募」90点
いやぁ、やっぱりミキは漫才が上手いですね。このテンポで漫才を成立させている時点でかなりの技術をお持ちだと思います。しかも、出たての頃よりも、いい意味でアクが少なくなって、お兄ちゃんのかな切り声だけで笑いを生み出そうとするのではなく、ちゃんと突っ込みにも強弱がついたりワードセンスの向上が見られたりしています。オール巨人が言うようにめっちゃいいネタができたら、もう優勝にかなり近づくのでしょうね。今回のネタ、一つつかみでもったいなかったのは、最初からお兄ちゃんが怒り過ぎていたこと。「履歴書送ってん…ジャニーズに」のセリフの直後に初めて「おら~」と怒った方がつかみの笑いが倍増した気がします。「笑われてしまうわ」→「ファンに?」→「国民にや!」のやりとりやスマップに入りたいくだりの時に出てきた「おっさんのこうちゃん」というワードが面白かった。全体的にネタは分かりやすくて、よく受けてました。ただし、昨年のような爆発がなかったなぁ。あと一歩・・・・というところでした。
「ジャニーズは男前しか入れないんですか?」→「そうです!」
8.トム・ブラウン「中島MAX」90点
いやぁ、出ましたね。いわゆる「スリムクラブ枠」。荒削りながら、とんでもないところから殴りかかってくるような。ネタのインパクトとそのバカバカしさという武器のみで勝負しているコンビ。逆にそれがすがすがしさを感じさせてくれました。僕は2分過ぎたくらいから笑いが止まりませんでした、あー腹がいたい。木村拓哉の「ちょ~待てよ~」の連呼から、布袋さんへの変化、そしてラストのはなざわさんの登場まで、内容がぶっ飛んでいて、本人たちも楽しんでいるのがよく伝わってきてとにかく楽しかったです。「中島MAX」ができなかった時のパターンや加藤一二三が登場するネタも是非見て見たい。ただし、松本が言うように1日1回でお腹いっぱいですね(笑)。
9.霜降り明星「豪華客船」95点
得点が発表された瞬間、何か泣きそうになりました。その才能や漫才のすごさはずっと前から知っていましたが、まさか初登場でここまで炸裂させてくれるとは・・・。オール巨人が言うように粗品は「みんなが思っていることの少しレベルが上の突っ込みを常にしている。」まさにそうで、この粗品の笑いとワードのセンスに霜降りは支えられています。もちろんせいやも面白いですけどね。「103号室地獄」「キッズダンサーの笑顔」「オーロラ2ステインクリア」などその突込みがさえわたり、ずっと会場を笑わせ続けました。前半空気が重かったですがその分「これでもかっ」というくらいの、このコンビの笑い手数の多さが、前半ずっとくすぶっていたお客さんの笑いの導火線に、火をつけ続けたそんな感じの4分間でした。舞台をいっぱいに使って演劇を見ているようなところも飽きさせない要素ですね。素晴らしい!!
「ボラギノールのCMか」
10.和牛「ゾンビ」94点
出ました。よくぞ3年連続決勝進出、決勝の決勝にも出続けているもう漫才の実力とネタの完成度の高さ、二人の演技力どれをとっても折り紙つき、素晴らしいお二人です。僕も最初に川西が「殺す殺す・・・」と言い続けたときはかなりお客さんが引かないかドキドキしましたが、志らくさんが言うようにやっぱり2人の漫才には品がありますね。そして後半1分の巻き返し、これがすごいわ。「ここまで来てひっくり返されることってあんの?」の一言で会場が爆笑。漫才の前半を大きくフリにして、わざと薄く見せつつ後半で爆発させる。昨年「ウエディングプランナー」のネタからの2人のやり方が今回の1本目のネタでも見事にはまっていましたね。これはまさに「M-1で勝つための戦略」ではあると分かりながらもかなり怖い手法で、もし後半がはまらなかったら、ダダすべりですからね。でもそうはさせない和牛、本当にお見事!!
…とりあえず「感動レポート」ネタ1本目編を終わります。決勝の決勝の3本と今回の大会の総評はまた後日、長編読んでいただきありがとうございます。























