泣けばストレスがなくなる
泣くという行為は、人間だけが行うものです。
これは、人間が進化の過程で作り上げてきたストレス解消装置ともいえます。
ストレスを発散する方法は、怒りを爆発させることでもいいのです。しかしそれでは、常に他人に対して攻撃的になってしまいます。
人間社会では、争いを避けるために「泣く」ということが行われているとも考えられるのです。
「泣く」という重要な機能を使い、ストレス発散する方法を知っておいた方が、本当にストレスがかかったときに有利でしょう。
ストレスをためてしまうことは脳に非常にマイナスなことだと説明してきましたが、泣くことはストレスをできるだけ早く回避する有効な手段です。感情を豊かに表現する方が、脳にもいい影響があります。
感情を表現することを抑えていては、体や心、脳の働きにも悪影響が出てきて当然でしょう。感情表現が豊かな人の方が、ストレスがたまりにくく健康で若々しくいられるのも、そのためなのです。
夫婦げんかをする夫婦の方が長生きする、という研究がありますが、これは、お互いに我慢し合うより、ストレスを発散してしまった方が、脳にも体にもいいということのあらわれでしょう。
事実、夫婦げんかしているうちは、まだ修復が可能ですが、まったく口をきかなくなってしまうような家庭内別居の状態になると、修復は難しくなります。
相手が泣いて感情表現してくれた方が、まだ相手の気持ちを察することが可能ですし、泣くことで怒りを収めていくことも可能だからです。
私たちにとって「泣く」ことは非常に重要なのです。
どこにも怒りをぶつけることができない、あるいはどうすることもできない別れなど、本当に悲しいときは「泣く」しかありません。
しかし、その「泣く」という行為こそ、人間がまた復活できる重要な段階ともいえるのです。
何かを介して「泣ける」状況を作る
私たちの脳内では、ストレスがかかると、ストレスホルモンが分泌されます。そして泣くことによって、そのストレスホルモンの分泌が減ることがわかっています。ただ、立場上、そう簡単に人前では泣くこともできなかったりしますし、仕事を次々と処理するには、そうそう泣いてばかりいられません。
そこで感動で涙を流すという方法を使いましょう。「泣ける本」を読むこと、「泣ける映画」を見ることで、泣くという行為をしていれば、いざというとき、ストレス発散ができるはずです。
本や映画など、「何かを介して泣ける」境遇を作っておくといいでしょう。
音楽は映像よりさらに短い時間で、思い出を呼び覚まし、泣ける状態を作り出せます。
しかし、それは過去の記憶で泣くことであり、新しい感動で泣いた方がより感情を動かすことができます。
映画は感情移入して、ストーリーに入っていくまでに時間がかかります。ただ、その分、ずっと深い感動を作り出し、泣くことができます。人間の脳に深い感動を作り出すには、2時間くらいが必要です。
2カ月に1回くらいは、泣ける映画を見て、感情を揺り動かし、いざというときのストレス発散装置を使っておきましょう。
【効果】
「泣く」という行為は、人間が進化の過程で作り上げてきたストレス解消装置ともいえます。
上手に「泣いて」、脳を休ませましょう。
★米山さんからウーマンオンライン読者にワンポイントアドバイス
泣くというのは、人間にとって非常に重要なストレス発散の機能です。悔しいこと、いやなことがあったとき、泣くことで実はストレスを発散しています。怒りのような内部にたまってしまうエネルギーはどこかで発散しないと、自分に大きな負担になってきます。
しかし、普段の生活では泣くことはそうそうありません。だから時には泣ける映画を見ることで、泣くという機能を刺激する必要があります。感情を豊かに表現することで、相手に気持ちを伝えやすくなります。
仕事ばかりに打ち込んでいると、顔が無表情になりがちです。思いっきり泣くためにも、2ヶ月に一度くらいは映画館へ行くか、一人で映画のDVDを見て、泣いてみましょう。 気持ちもすっきりすると同時に、脳にリセットがかけられます。




