貰ったのではなく、
贈った。
職場での数人との会話で、
私が以前、作って持って来たお菓子が美味しかったという話になった。
唯一、上手くできるホールのケーキだ。
上司も話の中にいて、食べてみたいと言ってくれていた。
軽い気持ちで出た言葉だろうとは思いつつ、
仲良くなるチャンスかなと思ってしまった。
食べてみたいの言葉を私は真に受け、
早速、作った。
2つも。
翌日、それを持って早めに出勤し、
これ貰ってください、と渡そうとしたが、
「えっ?えっ??」
と、戸惑っていたように見えたので、
上司に作ったのですが、みんなで食べて良いですか?
と、言葉を変え、
職場の人間で分けた。
私はそれで満足だったし嬉しかった。
翌日の朝、
出勤すると、上司は若干強ばった顔で言いにくそうに聞いてきた。
「昨日のケーキは、ほんとに僕の為に作ってくれたものだったの?? それだったら、気が付かなくてごめんね! 全部持って帰ればよかったね。」
こっ、これは。。。
ヤバい。
気を使われている。
バレている。
対応の仕方に困っているやつではないかと。
好意があることが伝わるのには抵抗はないが、
恋愛感情を求められているのではないかと負担に思われるのはマズイ。
何ともない相手なら、
「ファンなので当然ですよ〜www」
と、さらっと冗談でやりすごせるが、
いつもの機転を利かすことができず、
面白みのないヘナヘナとした曖昧な返答をしてしまった。。。
その後の上司は、他の職員と、
自分の子供の話や、女性スタッフの話を、
いつもより多くしていたような気がした。
恥ずかしい。
そして、少し嫉妬心もあり、
私は話題に入らなかった。
明日はどんな日になるかな。
プラトニックは楽しくて切ない。
少し罪悪感を抱きながら、
ぐっすり眠る夫の寝息を聞いている。
