10月 24 日 2020年

なんやかんやで、ようやく五色沼コースに辿り着いた
わたしと 父。

この時点で既に、
「今日はやっぱりスカイラインは無理やねぇ」
という、寧ろ、そうなるであろうと思っていたわたしには、残念さ などは毛頭無く。

晴れたり、降ったりして濡れた 滑りやすい地面を歩き出した。






わたしは、こういう場所が大好きだ。

温泉や、遊園地には、行きたいと思うことは、まず無いが、
樹木、そこに絡みつく植物、苔、岩肌の苔、樹木のうねり、シダ植物、転がる小石が黒いとこ、雲の遠近、雲間からの光、分厚い雲も、青空も、
遠くの山にかかる霧も、目に飛び込んでくる都度、描きたい画面が頭の中で始まる。

五色沼の風景も綺麗だったし、紅葉の時期にはあと少し早かったらしいが、
緑もあってこそ、赤も黄色も引き立つから、寧ろ贅沢だ。

いっぱい写真を撮ったつもりが、目で撮っていて、思ったより撮っていなかったのは、
帰宅してから気づいた。

わたしは景色に見惚れて、昔からよく、どこかに滑って落っこちたり、穴にハマったりしやすい。

結構スタスタ歩いてゆく父の後ろを、
足場に気をつけながら歩いていると、
たくさんのあまり見慣れない感じの松ぼっくりを拾っていた。

こういう時、わたしは、ほぼ無意識的に、特に意味もなく、手には拾った小石などを持っているという癖がある。
また、松ぼっくりなども、気付けばポケットパンパンに拾っている。

道中、松茸の香りがする場所があり、
松ぼっくりも落ちていた。
父に、
私:「ねぇ、ここ、松茸の香りがする。」
と言うと、
父:「確かにあるかもなぁ、杏ちゃん(わたし)鼻ええけん。」
と言われた、が、
わたしは慢性鼻炎で、そんなに嗅覚に長けていたエピソードなど、身に覚えがないのだが、、。











正直、わたしは写真のセンスがないことを自覚している。
何故なら、目で見えてるより世界より、写真はずっと劣っているから。

そして、濡れた地面で、
ゆ〜っくり、転けたりしながら、
絵の参考資料として写真を撮り、気づけば五色沼コース、
中盤に差し掛かる前、おそらくまぁまぁの序盤にて、わたしのスマホの充電が切れてしまった。


父は、五色沼の各所でいちいち、母にビデオ通話をしていた。

ビデオ通話中、
父に対しては、トゲトゲしく冷ややかな母の声色と、
そこにわたしが登場すると、
"少し父への当て付けではないか?"と感じる程、
穏やかに変わる、母の声色がちょっと怖かった。
反面、そんな母に、
「捨てられるかも」などと不安がったり、
オメェは、忠犬か。 と思ってしまうほど、忠誠心を剥き出しにしている父は、
多分、母と来たかったんだろう、と思うと、
健気で、哀れで、ざまあ! と思いたいところだが、やっぱり、母と来られたら本当に良いのになぁ、、
と考えるも、車で来ようものなら、
道に迷って、辿り着く前からギスギスした二人の映像しか浮かばなかった。









五色沼でのわたしのスマホの充電は、
この写真を最後に 終わってしまった。
なので、ここからは、
父のスマホでの撮影。

わたしが写っているものは、父が撮影、
わたしが写っていないものは、父の、寧ろややこしい、らくらくフォン?というスマホを借りて撮らせてもらったものも含む。









向こうに見えるのが、裏磐梯(うらばんだい)らしい と、周りの方々の話し声で情報キャッチ。

この展望場所?の下に、紫色のきのこが生えており、
ここで、父に職場からちょっとしたハプニングの電話がかかってきて、15分間ほど、
紫色のきのこを採りたいなぁ、と、考えていたが、採れなかった。


五色沼敷地は、思ってたより広く、
わたしは結構へばってきた。


黄・緑・青・・・ギリ、藍色までのグラデーション且つ、
乳濁色、透明、を数えても、かなり大目に見て、
4色。
でも、何色かという点に言及しなければただただ綺麗。



父の撮った画像には指が入ってる。






・・・・すんげぇ、赤くない、、赤沼。





約2時間をかけて、五色沼 散歩コースを歩き、
出口か、入り口の、さっきより少し小さなお土産屋さんがあり、
そこでトイレを済ませ、
バスで車を止めた五色沼案内所のところまで戻るということらしく、
父が、
父:「ここで 何か食べてバス待とうか」
と言っていたのだが、
バスの時間がちょうどもうすぐということになり、
昼食タイムをやめて、バス停に行くと、急に雨が本降りの如く降り始め、風も荒々しくなってきた。
山だからか、この秋、初めて震える程寒く、
わたしは久々に歩き、結構疲れていた。

バス停には、結構、人が多く、
急遽、五色沼行き用のバスが駆り出される事になって、予定より早くバスに乗ることができた。

わたしと父の座る座席、わたしの通路側挟んで左隣りに、
おそらく福島県の、たぶん、高校生かと思しき4人組の男の子たちが居た。
そのうちの一人がおそらく、お調子者というか、ムードメーカーなのだろう、、めちゃくちゃ喋っていた。
普段、生で殆ど耳に入ってくる事のない方言の訛りが、気温の寒さに温もりを感じるイントネーションで、趣深かった。

バスが到着し、父の車に乗って、一服、二服。

我々が来た時より人は混雑しており、雨も強く降り出していた。
父は、さりげなく、
父:「ちょうどええ時に来たなぁ! 日頃の行いがええからねぇ!笑」
と、
まぁまぁ、そこそこ道に迷った事実を正当化するかのように言っていた。
わたしは思うのだが、日頃の行いが良いというのは、非常にあざとく感じるので、あまり好きな表現ではないが、
どうでもいいのでその考えは一先ず飲み込んで、
私:「万事OKやな。」
と、乗っかっておいた。

帰り道は、素直にナビの言うことを聞いてやろうという事にして、(←ナビの言うことを聞かないから迷っている。日頃の行いって、ますます何のことなのだろうか?)すんなりと、
おそらく、来る時もこの道だったのだろうという道を通って、元来た道まですぐに出ることが出来た。

その途中で、雨脚がなかったっぽいところに出てくると、雲間からの光が差し込み、
綺麗な虹が、出ていて、まるで
「ゴールおめでとう〜!!」
と言ってくれてるようだった。

↓わかりやすく加工↓

帰り道、お腹が減ったので、テキトーに、山道の途中で、
道の駅のようなところに立ち寄り、何か食べることにした。

車から出ると、時雨のようなのが降っていて、風が強く、
久々に歯がカチカチなるほど寒かった。

食券を買って、『 山の幸 天丼セット 』なるものを注文。
父も同じものを注文し、
手がかじかんで、箸をうまく動かせなかったが、
あったかい蕎麦が 骨身に染みた。
山の幸の天ぷらは、肉厚の舞茸や、きのこ、あとは、卵の天ぷらと、大葉の天ぷらと、こんにゃくの天ぷらで、めちゃうま。
結構お腹いっぱいになり、お土産も見てみるか、と話していたが、
Amazonからギターの弦を受け取ることを思い出し、
わたしのスマホの充電が終わっているので、着信も確認出来ないために、
昨晩の、父の
父:「6:00(pm)には、絶対もんちょう」
という言葉が、
" ギリギリ間に合うかも " へと変わったため、
お土産は、無しにして、
天丼セットをたいらげるとそそくさと車に戻り、
帰路へと急いだ。
父:「こりゃあ、スカイラインどころじゃなかったね!笑  明日連れて行っちゃってもええけど、」
と言う父に、
私:「結構疲れたし、明後日は、仙台空港まで送ってもらうし、明日は家でゆっくりして良いよ。
ギターの弦、張り替えたりして、ゆっくりしよう。」
と、言うと、
父:「そやね、明日はゆっくりして、お土産に浪江焼きそば買いに行って、、そうするかぁ。
まぁ、、岩手にも連れて行ってみたかったんやけど、、」
と、結局、時間に予定を組み込む事そのものが
根底からバグってるという血筋にゾッとしながらも、
私:「来年もどうせ福島に居るんやろ?また次の機会とかでいいよ。」
と、言った。

正直、実はわたしがよく旅先でなる、普段、主に下しっぱなしなのに、もう2日間も出ていない "便秘"こいてたので、ゆっくりしたかったのだ。
旅行が嫌な理由の第二位辺りに、この、便秘 というものがある。

きのこの天丼で、お腹もパンパンになっていたところ、
父:「あ!りんご、どうする?買って帰る?どっか途中で寄れそうなところあったらそこで買って帰ろか、」
と、
りんごのことを思い出したところで、
"待ってました!" と言わんばかりの果物農家さんの果物屋さんを道沿いに発見。
手っ取り早く、買って帰ろうと、
そこに立ち寄った。
店内に入ると、りんごは4種類もあって、ぶどうもあった。
すると、お店のお爺さんの方が、
「りんご、試食して行かれますか?」
と。
わたしも 父も、基本、ニコニコしてりゃあいい。
と思っているバカなので、
ホイホイと、試食に誘導され、
ちょろっと 一切れ食べるだけかと思いきや、
割とずっしり、4種類のりんごと、ぶどう、それから唐辛子梅茶まで振る舞われて、
品種の説明を聞きながら、パンパンの胃袋にりんごを放り込んで、
すると、お店のお爺さんが、
父の車が、高知ナンバーである事に触れ、
わたし同様、質問に端的に答えられず、一部始終を話してしまう父は、
仕事で8年前から来たこと、最初は福島市で、今は南相馬市に住んでいることを、端的に纏められない故の文字に起こすと、
わたしのブログやコメントの "長文 乙" な説明をしてしまっていた。
それが引き金となり、お店の方に、高知まではどのくらい遠いか、や、高知県は暖かいけど、こっち(福島県)の生活は慣れるものなのかどうかなど、
結構、質問攻めにもバカなのでバカ律儀に対応してしまい、こんなはずではなかったロスタイムを生む事に。
わたしが、その間、りんごを選んで、2種類の、シナノゴールド と、シナノスウィートというりんごを購入。
お店を出て、車に乗り込むと、うっすらと辺りは暗く、
暗くなると余計に道に迷うという、
『 18:00 には絶対帰っている 』
は、
見事なまでに、
『 絶対 18:00 には間に合わない 』
という結果になった。

車内で、
私:「まさか、あんなにもてなされるとはね。笑」
と、Amazonを知らないために過剰に焦っている父を落ち着かせようとフォローしてみたところ、
父:「ほんま!お茶まで出てくるらぁ、思わんかったでねぇ!笑」
と、言っていた。

わたしは、ますます、普段の行いが良いって、何なのだろうか?
と、思った。

ある意味予定通り、18:30過ぎに父宅に到着。
Amazonさんはまだ来ておらず、一先ず安心し、
わたしは、先ずはコートのポケットいっぱいの赤松の松ぼっくりを並べて乾かし、
父は、母にまた、ビデオ通話を始めた。
わたしは結構ヘトヘトで、
その日の夕飯は、天丼とりんごでお腹いっぱいのため、夜にお菓子を食べた程度にした。

Amazonさんは、20時に来てくれ、無事、わたしが福島にいる間に、
せっかく父の、1番の目的であった、カポを届けたのに、弦を切ってしまったというヘマをなんとか巻き返せる事になった。

その日(10/24)の、父の当初の予定では、
五色沼に行って、
その後スカイライン行って、
18:00に帰宅は余裕。だった。

 そして、わたしが学んだ事は、、


A. 福島県はめっちゃ広い。






福島への旅 ⑦    へ 続く。


aune
2020/11/05