● 今年最後の昇級審査
先日私が所属する空手の昇級審査がありましたので今回はその備忘録です。
昇級審査は沖縄在住かつ多忙な師範に稽古の成果を見せる数少ない機会ですので非常に気合を入れていきました。
普段は審査の後の空き時間に少し稽古の時間があるのですが、今回は電車の遅延で遅れる方を待つ間にナイハンチの型の復習と押し合いの稽古をしました。
ナイハンチは計3回行いました。
えらいもので昇級審査前の確認という事で普段よりもエネルギーが入っているのか、一分に満たない形をたった3回やっただけで額に汗がにじむ位の暑さを感じました。
その後は押し合いです。
最初に師範が見本を見せてくれました。
この稽古をする時に陥りがちなのが「押す」事に意識が向きがちで受けが疎かになることだそうです。
言われてみると、確かに押す事に夢中になるあまり、相手が押してきた時に力負けして身体が崩れる事はよくあるなと思いました。
そして何より師範が行う押し合いは力感を感じない。
私が習った押し合いには力を入れて行うものと接点の感覚だけ維持して行う柔らかい押し合いがありましたが、師範が行う押し合いはどちらにせよ柔らかいというか、距離だけの違いにも見えました。
軽い稽古で身体も暖まった所でいざ審査です。
今回は初級の方が一人居て、その方の審査が最初でしたが、別の武術の指導者クラスの方で、この流派において初級なだけでモノが違うなという形を見ました。
その後は私の番です。
審査で見てもらう型はナイハンチとセイサンで、動き自体は頭に入っているつもりでしたが、師範の前に立つと急に緊張がこみ上げてきました。
なんとか精いっぱいの型は出来たと思いますが、この緊張をどうコントロールするかが今後の課題だなと思いました。
審査は無事合格、その後師範から軽く稽古をつけてもらいました。
今回の内容は手を掴まれた時の振りほどき方から始まりその応用で相手が掴みに来るのを透かして反撃する技術を教わりました。
避けようとすると相手に反応されますが、相手に「掴める」と思って掴みに来てもらうこと、そしてその相手の掴もうとする動きが止まらないようにこっそりと腕を動かすという流れになります。
まず初めに相手の掴もうとする意識の動きを察知する事がコツになります。
以前自主稽古会の方で約束組手で相手の打ち気を読むというような事をやりましたが、それに近い気もしました。
打ち気を読む約束組手の方は、私自身の防衛本能のようなものが反応してしまい、ビクッとなってしまいますが、こちらの方がそういった恐怖心が邪魔をしない分初級の練習によいかもしれないと思いました。
まだまだまだまだ先は長いですがだからこそ上達が楽しいなとも思える一日でした。