恒例の空手備忘録、先週に引き続きコロナ禍で稽古の会場が使えないので、有志による青空稽古会に参加してきました。
今回は、前回より二人多く計4人での稽古になりました。
有志の集まりですがきちんと出かける前に検温等の対策もしっかり行なっています。
最初は二人だけだったので武器の振りの確認から。
釵の振りでは、他の稽古にも役立つことですが、「ゆっくり行う稽古」の大切さを再確認しました。
特に釵の振りのような慣れないうちは認識しにくい動作は、滑らかに動く範囲で出来る限りモーションをゆっくりと行ない、どこがどの様に連動するかを確認する事で、身体に正しい動きを染み付けていくことが大切です。
その上で最速で振ってみると癖が如実に分かるので、緩急どちらの稽古もバランスを取りながらやるのが良いですね。
次は棒の振り、今回は軸を意識した振りを行いました。
身体の回転軸で、回すというよりは、棒の回転軸に合わせるイメージで行います。
この時に振りすぎないこと、立ち方が崩れないように行うのがコツですが、振りを大きくすると、同時に身体がブレがちなのでそこは注意ポイントですね。
一通り武器の振りが終わった辺りで人が集まり始めたので、基礎の稽古から始まりました。
最初は圧を掛けた状態からのナイハンチ立ちの移動です。
これが非常に難しい!
膝のあたりを押さえてもらう方法と、肩のあたりを押さえて貰う方法がありますが、特に肩の方は上半身と下半身の繋がりがバラけてしまいやすいです。
重心の位置だけでなく骨格の揃えも意識するのが大切だと再認識しました。
そしてセイサンの移動も圧を掛けて行いました。
ここでの気付きの一つは踵の意識でした。
移動の際、どうしてもどちらかの足を蹴ろうとしてしまって踵から重心が乗っている部分がズレてしまう事に気付きました。
そうすると、今までの動きも爪先側が優位に働いていたなということが分かってきました。
一度気付きがあると一気にそれに紐づくことが認識に上がるので大切にしたいですね。
もう一つこの稽古をしている時の大きな気付きが「利き手、利き足は器用じゃない」という認識です。
一見すると理解しにくい話ですが、今回痛感した事ですね。
これは釵の振りでもそうで、この時はセイサンでの移動での右足に重心を移す動作で実感したんですが、利き手、足の方が力が強く、感覚を意識に上げやすいのは事実なんですが、そのために正しい動きをしないで思った通りに動かそうとしてしまうという欠点があるのです。
突きの動作を例に挙げた時、私の習う空手の教えとしては、「戦っている最中に多くの事は意識できないから握りや姿勢だけしっかりと意識する」と言う物があります。
要するに日頃の稽古で正しい動きを身体に覚えさせて、握りや姿勢をトリガーにして無意識下で処理した突き等の動作をする、という概念なのです。
しかし、利き腕、足は意識に上げやすい反面、無意識を無視してしまいやすいんですね。
無意識の反応を抑えられるから器用とも言えますし、無意識に任せることが出来ないから不器用とも言えるでしょう。
場面場面でその辺りはどちらが良いか変わるでしょうが…
利き腕、足を過信しないこと。
それが今回の空手からの学びでした。