恒例の稽古備忘録です。今回は純粋な稽古内容だけでなく意識や、パワースポットの考え方的な話も出てきます。
先週は私はオーケストラの演奏会で参加できませんでしたが、沖縄で空手に纏わる大きなイベントがあったそうです。それに合わせて私が所属する会派でも有志を募って沖縄に渡ってイベントに参加したり、流祖の道場を訪問したりしたそうです。
流祖は既に亡くなられておりますが、その直弟子でこの会派の師範の師匠に当たる方は存命でその方からの稽古もあったそうです。
という前置きがあった上で今回の稽古会です。稽古会長は勿論沖縄まで行っていたわけですが、なんともいえず雰囲気が違ったんですよね。
この雰囲気というものは中々文章で伝えるのが難しいのですが違うんです。どう違うかと言うと立ち方等の普段と変わらない稽古で、ほとんど説明の言葉も変わっていないはずなのに何か分りやすいのです。
様々要因はあると思います。稽古会長の中で、先週のイベントで空手に関する認識が再び掘り起こされたため、普段無意識下まで落とし込まれていたポイントを思い出したりであるとか、指導の熱量が上がったりしていたのではないかなと思います。
沖縄は環境としても自然が豊かで良かったでしょうし、現在受けられる中で最高の技術を持った方から直接指導を受けたということは、自己効力感と呼ばれる自分自身の能力への評価認識が上がってパフォーマンスが上がる事に繋がります。
実はこれが一種のパワースポットの原理だったりします。パワースポットと呼ばれる場所で何が起きているかというと、リラックスであったりそこで何かを得たという認識が無意識下で作用しているのです。
そういったわけで今回の練習ではまた新たに得るものが有りました。
最初は基本の基本ナイハンチの立ち方からですが、そこでも腰が不自然に後傾している事を指摘して頂いて癖を矯正出来ました。
また今回は沖縄で指導があったというナイハンチ二段の型も一部教えていただきました。
ナイハンチは全部で三段まであるのですが、段々と求められる身体操作が変わってくるそうです。
そもそもこの会派の突き等の威力を出す原理としては、遠心力と重心移動を利用するというものなのですが、ナイハンチは初段で無駄を削ぎ、二段で無駄のない動きの中で身体を広く使い、三段で最小限の動きで最大の効果を出すというようになっているそうです。
遠心力や重心移動は大振りをすれば分かりやすく感じますがそれでは実用的でありません。段階的に型の学びが実用に繋がっていくと知り、先の長さを実感するとともにやりがいを感じました。
他にも稽古は有りましたが今回最も効果を感じつつ、要復習だなと感じたのが突きの稽古でした。今回は他支部の上級者の方もいらしていたのですが、そこで受けたアドバイスは胸を張ることと拳が先行することでした。
拳が先行することは頭では理解していたつもりでしたが、実際にその方に肩の力を抜いた状態で拳を引っ張ってもらうことで、より体験としての実感を得ることが出来ました。
今月はオーケストラの本番が多いためあまり稽古会に参加できないのですが、この経験をなるべく定着させてブランクによる後退が起きないようにしたいと思います。