イタリアで「観光滞在」というより「暮らすように生活」となると、普段イタリア人が行くような店などを利用することが多くなる。
まずはスーパーマーケット。
日本と変わらないようなスーパーマーケットのチェーン店とかが普通にある。
野菜は計り売りが多いが、パックなどに詰められて定価のものもある。
平均的に野菜果物はイタリアの方が若干安い。ただし、品質については日本の方が上のことが多い。
同じ野菜でも少し性質の違うものもあったし。
例えばキャベツ。
みんなにガチな日本のお好み焼きを食べさせようと思って作ったことが何度かあった。
豚肉はスーパーでスライスしてもらったり最初からスライスされたものを買ったり、代わりにハムを使ってみたりと、肉類はなんでも好みのものにすればいいのだが、キャベツだけは必須なのでスーパーで買ってみた。
見た目は普通に日本のと同じ。しかし、包丁を入れた時点で少し違和感があった。
切った時の感触が「ザクッ」という感じではなく「ゴスッ」って感じ。
焼いて食べてみるとかなりボソボソしていて、いつものしっとりザクっとした歯触りではない。
正直、日本のお好み焼き屋でこれが出てきたら、何これ?というくらい違う。
他の野菜にしても全く同じものもあれば、ちょっと違和感のあるものも多い。
日本で普段見かけるネギやその他の青物などは少ない。代わりにルッコラは大量に置いてある。
全体的に野菜は日本の物よりも硬い。みずみずしさに欠けるように思う。
米は意外とどこにでも置いてある。
サラダ用、リゾット用、寿司用とあるが、サラダ用は不味い。サラダに使うにしてもリゾット用か寿司用のがいい。
米は夏場はよくライスサラダで食べるようで、豆とかいろんなものと混ぜて、冷やして食べる。
サラダ用のソースも売ってる。
リゾットは店でも家でも食べたが普通に美味しかった。
日本のレストランで食べるよりもかなり硬め。パスタにしてもかなり硬めの店が多かった。
サイモンが「壁とか天井に投げつけて落ちてこないようなパスタはゴミだ」と言ってた笑。
とにかくイタリア人はパスタには異常なほど、こだわりがある。
日本でフライパンひとつでパスタを作るのに、パスタを折ったりすることがあるが、これはイタリアでは御法度。
本気で「おい!なんてことをするんだ!?」という感じで本気で怒るレベル。絶対に有り得ないと言ってた。
パスタにケチャップを使うのもダメらしい。日本のナポリタンなんかは「ふざけんな!」という感じなのだろう。
以前にも書いたがペペロンチーノはもちろんイタリアでも誰でも知ってるパスタだが、日本人が思っているのと違って、それほど誰にでも好まれているわけではない。ニンニクもほんの香り付け程度で、日本のようなガツンとニンニクの効いたペペロンチーノは見たことがない。
パスタを茹でる時の「塩」にしても、水から入れるのか、沸騰してから入れるのか、と人によってこだわりがあるそうだ。
日本の調味料の基本「さしすせそ」みたいな感じじゃなく、論理的に不明なこだわりがよくある。
日本料理にもこだわりはあると思うが、日本のように「いいものは自由に取り入れる」みたいな柔軟さに欠けると思った。
サイモンがイタリア料理と日本料理が世界最高峰だと言っていたが、この点で日本料理が圧勝だと思う。
話が逸れたが、スーパーで売ってるもの違いで目立つのは、ハムやチーズの種類の多さ、魚の少なさ、グリッシーニなどの軽食の豊富さ、朝食用のクッキーや菓子パンみたいなやつの多さだろう。
イタリアでは朝食にパンとハムエッグみたいなことはなく、基本的に菓子パンみたいなやつかクッキーを食べている。テレビでも朝食用のクッキーのCMをよく見る。牛乳にドボンと漬けて食べている。
日本でイタリア料理店でちょくちょく見かけるグリッシーニなんかはいろんな種類のが置いてあって、しかもかなり安い。
1.5ユーロほどで袋にぎっしり入ってたりするので、イタリア旅行の際はスーパーでグリッシーニを買って、ハムなどを巻いて食べると普通に一食になると思う。ハムやチーズは特別安いということはないが、いろんな種類があるので、それを買って食べるのが楽しいんじゃないかと思う。
おすすめはブリーというチーズ。カマンベールとゴルゴンゾーラの間みたいな感じで少し塩気が強め。日本人が考えるチーズらしいチーズだと思う。ゴルゴンゾーラ苦手な人でもいけるはず。
スナック類だとポテチはどれを選んでも美味しい。日本のやつよりもザクザクした感じ。
チョコレートは少し安い。
ちょっと変わってるのがレジで、ベルトコンベアのようになっていて、そこに商品をカゴから出して置いていく。
レジ打ちしたら、それがまた流れていって、それを袋に詰めるといった感じ。ほとんどの人が買い物袋を持ってきている。
で、店の外に出ると高確率で、物乞いがいる。大抵は黒人。
店に入る時にカート置き場でカートを取る時に1ユーロ必要な店などでは、カートを返せば1ユーロも返却されるのだが、カート返却をしてくれようとする者がいたりする。もちろん返却される1ユーロ狙い。
店の中で、お金が足りないから1ユーロくれ、と言ってくる子供がいたり、この辺りは日本とは違う。
もちろん、少ないがスリなどもいるので、日本と比べたら多少警戒しておいた方がいい。
支払い時は、もちろんカードも使えるが、イタリアでは普通のクレジットカードよりも「バンコマット」と言って、銀行口座から直接引き落とされるカードの方が、一般的なのでちゃんと「クレジットカード」と言わないと、機械に通した時に使えないとなることがある。意外と多いケースだったのでここだけ注意かな。
ということで、次回も イタリア 生活編