灼熱の夏が急に終わりを告げたかのように雨空が続いています。

天候に関係なく、晴れでも雨でも、木陰にいるセミ達は、夏という季節に与えられた自らの役割を全うするかのように鳴き声を響かせています。

その声に、まだ夏は終わっていないことに気づきます。

4月に『バガヴァッド・ギーター』の講座をオンラインで受講してきました。

『バガヴァッド・ギーター』は、紀元前3～2世紀ごろ生まれたものとされています。

当時のヨガの目的は、ヨガとは瞑想であり、すべてを放棄することで解脱の道を得ることができるという、

ある意味分かりやすく、ある意味偏った考えのもと、実践されていました。

（それが正しい、間違っているという意味ではなくて、です。）

『バガヴァッド・ギーター』は、その概念に真っ向から対立し、

ヨガの方法を瞑想や苦行に限定することなく、「行い」「愛」「知識」とその選択肢を増やし、

すべてを放棄することなく、また、一個人の幸福だけでなく、世界をよりよいものに変えていくという

現在の我々が求められているサステナブルな生き方にも似た考えを提唱したと言われています。

9時間の受講と、その後の数時間の振り返りで、

2000年前以上に唱えられた考えのすべてを理解できたとは言い難いのですが、

この本のテーマのひとつである「カルマヨガ」の実践だけは行おうと決めて、数ヶ月が経っています。

「カルマヨガ」は、「行為のヨガ」と訳されることが多いですが、

自身を中心に置いて、無欲に心を乱されることなく、その行動に集中することなのだそうです。

言葉で書くと、なんとなくできそうな気もするのですが、

私はアーサナ中でも集中しているようで、その日起こった出来事をふと思い出すこともあるし、

瞑想中でも、あっちにこっちにと考えは飛んでいきますし、

こうして書くと、やっているつもりなだけで全然できていないですね。。。

ヨガを続けていてもそんな状態なのかと誤解させてはいけないので少し追記しますと、

長く続けることで、そうした考えが飛ぶ頻度や質のようなものが落ち着いてきて、まろやかな集中力？のようなものはついてきます。

私はまだ道半ばなので、集中の中にふと現実が入ってくるということがよく起こりますが、それでも20代のヨガを始める前よりはとても良い状態で、いま勉強すればもう少しテストでも良い点数が取れたのではないかと思ってしまいます（笑）。

そして、ヨガでつけた集中力が、日常の必要な場面で発揮できたり、頭の中が整頓されて明晰になり、良い考えが浮かんだりと、付属的な効果もでてきます

話は戻って、私にとっての「カルマヨガ」の主軸は、いまは子育てになってしまいますが、

いつ子どもが巣立っても…、いつというのは極端な話、いますぐに起こったとしても、

自分の道を進む準備をしておく必要があると常々感じており、

子育てと並行して行っているカルマもあります。

その基本精神は、ヨガのアーサナを練習する時と変わらず、

人と比べない、結果を求めない、ただ行うことであります。

正直、これをやっていて意味があるのかと聞かれたら、意味がないと言われるものかもしれないのですが、

ヨガのアーサナでも意味がないように思えて10年以上続けて、失ったものよりも得たもののほうが大きいと感じているので、

自分が決めたことを信じて、ただ行うのみです。

すべて終わった後にその景色を眺めて、そこに意味があったのかなかったのか、評価したいと思います。

と、かっこつけて言いながら、このお盆休みはサボり気味でしたが

また今日からがんばります！

そんなヨガオタクな私が畳一室でお待ちしておりますので、心身を整えにクラスにご参加ください。

ヨガは、とっても楽しいです！そして、奥が深いです！

カルマヨガの話