たぶん、疲れてたんだと思う。うん、それしか考えられないし悲しいし悔しいし申し訳ない。
予定よりも会社を出るのが遅くなってしまって、どこかで軽食を食べたいと思って入ったその店の味を期待してなかった。
本当は軽食じゃなくてカレーが食べたかったし、求めてたのはサンドイッチではなかったから。
バナナジュースが売りらしいそのカフェの看板のメニューにも特にそそられず、まぁサンドイッチでいっか程度の気持ちで店内に入って注文。
たまごサンドのセット。飲み物はアイスコーヒー。と、目に飛び込んできたのはキャロットケーキの写真。
これってキャロットケーキケーキですか?
はい、そうです。
これも追加して頂けますか?
キャロットケーキがあるとついつい食べたくなってしまう。
オレンジ色の生地に真っ白なアイシング。
の前に、1口飲んだアイスコーヒーが美味しくてびっくり。驚きのあまり、もう1口。やっぱり美味しい…!程よい苦味とコク。今まで飲んだアイスコーヒーの中で1番好きかもしれない。そして1口。噛んだ瞬間のふわふわな食感と、口いっぱいに広がる食パンの甘みにまたしても驚きつつと卵の旨味を噛み締める。美味しすぎる。人気とは書いてあったけれど侮りずきてましたごめんなさいと心の中で謝罪。
実はたまごサンドに一時期ハマっていたけれど、今まで食べたどのたまごサンドよりも美味しい(覚えていない可能性もある)ような気がする。
驚きの連続。たまごサンドは二切れあって両方とも透明セロハンで包まれていたから1つは持ち帰ろうと思い、デザートにお待ちかねのキャロットケーキ。
キャロットケーキがあるとついつい食べたくなってしまう。
なんて書きながら、最後にキャロットケーキを食べたのはいつだっだろうかと思い返すと、人生で1度しか記憶が無い。小学生の時に母がおやつに作ってくれた人参ケーキだ。キャロットケーキではなく、あれはまぎれもない人参ケーキだった。🥕🥕🥕🐰
なぜ作ったのかも分からない。
学校から帰ると『人参ケーキ作ってみた』と、後にも先にもその1度きりの人参ケーキ。
それなのについつい食べたくなるなんて、通ぶった言い方もとい書き方をしてしまったのは完全なる思い込みだ。
雑誌やテレビやとにかく何らかでキャロットケーキをの情報を得るたびに、美味しそう、がすごく美味しそうに変わり、きっと好きだ、からぜったい好きだ、になっていた。わたしはキャロットケーキを見るとついつい食べたくなるというふうに。
でも、そうやって書いているとあながち間違ってはいない気もしてくる。ついつい食べたくなるのは本当はなのだから。
人生2回目の食べたキャロットケーキはめっちゃ美味しかった。比較のしようがないので今まで食べたキャロットケーキの中で1番美味しいと思う。2番は覚えていないけれど母の作ってくれた人参ケーキ。
シナモンや多分何かしらかのスパイスと、ときどき現れるナッツ。そしてアイシングされたクリームチーズ。
キャロットケーキは完食した。
サンドイッチは1つ持ち帰ろうと思った。
セミナーはとても勉強になった。
セミナー終了後、サンドイッチを潰さ内容に資料をしまおうと思ったら、サンドイッチはどこにもなかった。
セルフサービスの返却口に忘れてきたことに気づいた瞬間の絶望感。
残したわけじゃないんです。
口に合わなかったとかじゃないんです。
単純に忘れてしまったんです。
たぶん、疲れていたんです。
鞄に入れたと思い込んでしまうくらい。
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