指先 vs 手先 | 固茹日記

固茹日記

はーどぼいるどな俺がお届けするロマンティック活劇的日常

その昔、悪魔の指先と言われていた。
桃色振動会からのオファーを断り、
あくまでもアナログな姿勢で、
数々の戦を勝い抜いてきた老武者。

今ではすっかりおじいちゃん、孫に上げるのは
もちろん、ヴぇるたーすおりぢなる。
なぜなら彼もまた特別な存在だからです。

いかん、話が大幅にずれた。
勝手にCMに入らないで頂きたい。

実は、その悪魔の指先は、
別名、天使の指先とも言われていた。
状況に応じて臨機応変に対応、
それが信条だった。

今その指先は、マウスの上で余生を楽しんでいる。
時には仕事モードで、
時にはさーふぃんぐモードで、
常に俺の右手の先っちょの方で、
活躍をしていた。



神々にとって、天敵でもある俺の
自慢の指先は、当然、
神々にとって、目の上のたんこぶ的な
存在であったのだろう。

神々は、ついに、
俺様の指先に狙いを定めてきた。

そして、昨夜、
ちょっと俺が油断し、うたた寝をしていたとき、
事件は起こったのである。

神々に派遣された、神々の手先は、
うたた寝をしている俺様の指先に、
こっそりと近づき、
うたた寝をしているのをこれ幸いに、
ご挨拶程度の一撃を喰らわせた。

猛烈なかゆみとともに目覚める俺、
爪のよこちょがパンパンに腫上がり、
赤くなっている。

かゆいーーー
猛烈にかゆいーーーーーーー

ウナクールをぬっても
まったく
ぜんぜん
きわめて
ありえないほど
かつてないほど
びつくりするほど

かゆいーーーーー

数時間後、
腫れは少しずつひいてくる。
かゆみ8に対して、
しびれ2の割合で、

かゆいーーーーー
そして
ぴりぴりするーーーーー



その昔、悪魔の指先と言われていた。
別名、天使の指先とも言われていた。

様々な異名と伝説を持つ指先は
第一線から遠ざかることで、
戦の感覚を忘れていたようだ。

ぬるま湯につかったようなライフ、
お気楽でご気楽なライフ、

指先 vs 手先

この闘いで、
俺は自分がいかに、
緊張感の無い生活をしていたか
思い知らされた。

指先 vs 手先

今回は、神々の手先の前に
完敗した。

驕っていたがゆえの敗北だ。


その昔、悪魔の指先と言われていた。
別名、天使の指先とも言われていた。
今は、かゆみとしびれぴりぴりが残っている平凡な指先。




俺は若干まだ赤い指先を見て
再起を誓った…。