それらは次第に大きな威力に揺さぶられ、
切に切に雨に打たれ、
薄暗い空の中で必死にもがいていた。
脱落する者もいれば、希望を持ち続ける者もいて、また他を助ける者もいた。
そんな前日だった。
ビーン家に、第2子が誕生。
ジェームス似の瞳の綺麗な子。
切開手術が行われる前日、いつもと違う静けさの中で蘇ったのは、ジェームスと出会った頃の自身だった。
思い焦がれたのは、ジェームスに愛される事。
独りが好きなわたしとは対照的に、社交的なジェームスには周りに沢山の人がいたから、それは届かぬ夢のように思えた。
窓から見える綺麗な満月に、わたしの苦しい胸の内をそっと告げた。
あの人と一緒に居たい。
2017年9月21日午前5時。
外は優しい光に包まれていた。
嵐を越えた桜木の葉は、瑞々しく自信に満ち溢れている。
今の状況が昔の予想とかけはなれていて、まるで数世紀先の未来のように感じられる。
でも宇宙人も居ないし、ロボットも居ない。
「相変わらずぶっ飛んでるなぁ!」
一番好きな褒め言葉が勇気をくれる。
こうして、わたしはお腹がパックリ開いた状態で第二子の誕生を目にし、予想外にも涙を流し、ジェームスの前では気取って見せた。
本当は、ビーン家の一員というライフストーリーを物凄く感動的に享受している。
彼の妻として存在し、彼の子を二人健康に産む事が出来た。
夢を叶えてくれて、ありがとう。

