入院後の検査は、結構忙しかった。
検査室は1階と2階。お泊まりしている血液内科は11階。エレベーターを待つのも結構時間がかかる、1つの検査が終わって踊ると、すぐに次の検査に行って下さいと。
行く時は、なんともなかった。ヨタヨタでゆっくりではあるけれど、普通にまだ歩けた。
ところが、その日2回目の検査が終わって検査室から出てきたら、足がいつもと違うような。重たさが普通ではない。体もすごく疲れているのはわかったし、ちょっとやばいとは思ったけれど、
すぐにそのまま戻れば良いものを、その時は、どうしてもコーヒーを飲みたい。 レントゲン室から、売店までは端から端。帰ろうかな、寄って行こうかなあ、あーどうしよう。でもここで買わなければもう一度くるのはしんどいし、とにかく無性に飲みたい!!、やっぱり買って帰るぞ。
重い足を引きずりレントゲン室から真逆の場所にある売店でコーヒーをゲット。これでよし。と、エレベーターに向かう。
売店を出て、エレベーターの方へ少し歩き始めると、あれ、足が動かない。左足が全然動かない。
全然動かないことは初めてだった。
今までは重くて持ち上がらなくても、なんとか引きずって歩けていたのだ。今までとは明らかに違う。それでも、とにかく病棟へ戻らないと。
足を引きづり、やっとエレベーターに辿りづき、乗り混んだ。
でも、もうそこまでだった。11階に着いた時、エレベーターの中に乗り合わせた知らない方が異変に気が付いて、支えてくださる。には足が完全に固まっていて、動かない。こんなことは初めてだった。
体を抱えて病室へ連れて行ってくださっても、11階の血液内科病棟で、看護師さんにバトンタッチ。
病室のベッドに帰り着き、ほっとしているたら、主治医が飛んできた。
「足を動かして!!!動かして」動かない。じゃあ、こっちは?
とりあえず、車椅子と歩行器が用意された。このことが、また事件を引き起こすことになる。