100年以上続く...
昔ながらの日本の家
見た瞬間、心奪われたこの建物の設計は、アトリエ・ヌック。
2000年築の、木造伝統工法で「100年以上続く」を目指して
設計は建築家、木材は材木屋、施工は年季の入った大工が
担って作り上げました。
場所は、杉並区内でも屈指の緑豊かな公園(善福寺川緑地)
に面した敷地で、四季折々の自然が楽しめる絶好のロケーシ
ョン。
外観は伝統的な真壁づくり(柱・梁が現われているつくり)。
いぶし瓦の屋根に、壁は水に強い土佐シックイ塗り。設計は
もちろん、素材にも徹底した拘りぶりです。
背筋を伸ばし、少し緊張気味に玄関を入ると心地良い木の香
が優しく迎えてくれます。
玄関正面の壁に横に入っている材を貫といい、伝統構法では
この貫が土壁とあいまって、地震の揺れなどに対抗するとされ
ています。
グレーの壁は荒壁で、本来は下地となり表に現わにされない
ものですが、なかなか味わい深く、当面はこの状態で暮らすこ
とにしたのだとか。
これが家全体のインテリア共通の仕上げになっていて、靴入
れ上の壁には、仕上げの際に稲穂を塗り込んでいて、独特の
雰囲気で仕上げられてます。
1階には大きな広間に続くたたみの間があり、ここが夫婦の
寝室。日中は開け放して広々と使う点も、日本の伝統的な住
まい方と共通しています。
また、東側の公園に面する窓の障子は上げ下げが可能で、
遊歩道を散歩する人の視線を避けながらも、公園の緑を楽し
むことができます。
広間よりキッチン方向を見ると、2階の床梁が現しとなってい
て、床板もそのまま見えています。つまり2階の床がそのまま
1階の天井というつくり。
造り付けの収納やテーブルは、柱材や床板などを使い大工さ
んが製作した1点ものです。

また、階段踊場からは。大きな梁と組まれた対の桧大黒柱が
見えます。2階の床や屋根の荷重がこの2本にかかっている
んだとか。
そして中央に見えるカーブした壁は、2階の廊下の飾り棚背面
を、土塗りで仕上げたもので実に味わい深い。
間取りは至ってシンプルな3LDKなので、ライフスタイルに合わ
せた様々な使い方が出来そうです。緑地公園に隣接した立地
を活かせば更なる可能性も広がることでしょう。
あと、車いすもOKなバリアフリー仕様になっているので、高齢になられ
てからの住まいに対する不安も解消できるのでは。
100年以上には、まだまだ遠い築12年の昔ながらの日本の家。
いずれにせよ、この建物を、愛してやまない方に使って頂けたら
嬉しいです。
○物件概要 ○種別/戸建て ○所在地/杉並区成田西1丁目
○交通/井の頭線「浜田山」駅歩13分 ○権利/所有権 ○地目
/宅地 ○地積/131.58㎡(39.80坪) ○建物/104.98㎡(31.75
坪) ○3LDK ○築年月日/2000年9月築 ○現況/居住中
○引渡し/相談 ○設備/上下水道・都市ガス・東京電力 ○価格
/8,880万円 ○取引形態/媒介 アムティック株式会社