我が修行場に賄いはない。最近は自分で何か半調理したものを持参する。

表に出ている板前さんは忙しすぎて食べてる時間がないと言うのが正直なところ。

昨日は清掃の方々が入っていたので夕食を食べる時間もなかったのかいつもに増して機嫌が悪そうだった。(笑笑)

その師匠が店の看板を出す数分前に


ベジタリアンサブを立ち食い(ってかほぼ丸飲み)しておられた。


まずい店が連なり、この島に美味しい店なんか殆どないから自分で作るしかない

と言う点では私と気が合う師匠が



唯一食べれる/常連



と言うサブ屋の



ベジタリアンサブ。(師匠はペスカトリアン)




料理上手な師匠が推してるメニューだったのでいつか食べたいと(フランチャイズだから何処にでも店あり)



前を通ると師匠とサブが脳裏に浮かんでいたのだが、




昨夜始めて実物を見た。




「え?これ葉っぱだけですやん。」「こんな葉っぱに5ドルも払ってんですか?」





思わず聞いてしまった。



私も基本はベジタリアンなので、肉は食べないが、




葉っぱと(気持ち程度の)チーズに五ドルは無理やわ。



とケチが先に出る。





経営者としての苦悩とかが初日から分かるからこそ、なんかこのおっさん(すっごい失礼やけど)が放っておけないのだ。



私は修行を始めた当初に持っていた野望や夢は




全て消えた。




一番大きなことは、ビッグアイランドを候補地から外した事だけど、



業界の裏を見たことも大きい。



もともと料理が下手で、大嫌い。キッチンに立つのも苦痛。



だった私が



人に食べてもらう
そして評価される



と言うことに何故か喜びを感じるようになり(多分パライが原因)




娘らが巣立って行くのがカウントダウン出来る年齢になり、




夫とまた二人で暮らして行く老後を考えると




釣り師の夫を持ったら



魚は捌けたほうがいい
料理はできた方がいい

と思い、



有り余る時間をつかって




修行することにしたのだ。



料理教室ではない。作るのは毎回同じもの。




それでもなんか楽しい。しかも微々たる奉仕金も出る。申し訳ないので、このお金は家計とは全く関係なく全て消え物に使うことにしている。



ずっとずっと医療機関にいて、立場が上になり




人を指図する場にいると




こう言う世界に身を置いて




鍋や釜の底を洗ってる自分が凄く楽しいと思うのだ。(昨夜は誰もやらない大きな炊事場のステンレス磨き)




やる気ない連中と裏では(カウンターじゃなくて裏ね)働いてるので




嫌な事はなんでもやってくれる私はいい存在だろう。




パー本業あるし、夫が稼いでるから普段は週休五日の主婦でガツガツ働きたくはない(シフトにも入ってない)
パー忙しいから/人足りないから来いと呼ばれると必ず来る
パー給料とか交渉しないのによく働く
パー真面目


嫌われ要素がないのだ。




そして、何より私自身が本当に楽しい。



今、皿洗いの若僧が辞めてその分を裏がみんなでカバーしているのだが、



それも超楽しい。




こんな簡単な仕事に専属がいたのが不思議なくらいだ。




それでも、最初からこうだったわけではない。



思い出すのも嫌だからあえて書かないが、



夫と長女が「持って一カ月」とか確かお金掛けてた気がした。



それくらいの日に一度ウォークアウェイしようとした。




でもまだいる。




いる環境を自分で変えた。周りも変わった。(って一人だけど)




これは大きかった。





これは、ファミマの揚げたこ焼きだ。



冷凍のたこ焼きは揚げた方が美味しいと最近気づいたのだが、



ググるとこのたこ焼きは揚げてあるそうだ。




長く日本の美味しいたこ焼きから離れると




特にこの世でたこ焼きが一番好きなので




冷凍でさえも



神レベルで美味しいと思ってた。




だが、やっぱり温度の高いレストラン仕様のフライヤーで揚げると



お店レベルのたこ焼きになる。





青海苔(日本から)
削り節(韓国食材の店で)
マヨ(日本から)
オタフク たこ焼きソース(アジア食材の店で)
紅しょうが(あんまり使わない)
ネギ(八百屋で)
たこ(ほぼ自給自足)
天かす(日本から)



キャベツがなかった!でも先月キットを買ってきたので粉自体が出汁効いてて旨かったのもある。



うわ、美味い。



とお褒めの言葉を頂いた。



関西人ゆえ、たこ焼きや粉もんは家庭料理だ。



次女が味見してくれたので美味しいのは知っていた。



ここに修行に来て、ここの人らに出会っていい意味でも悪い意味でも本当に良かった。



この話は本業の方でも老ボス夫妻に話した事がある。



私は揚げたこ焼きを多分一生忘れないだろう。



そしてその度にここでの修行を思い出すはずだ。