今の仕事について四半世紀が経とうとしているが、勤めた先は本当に色々。


いくつもの国で働いているが、過去15年に限定しよう。(その前までは、いい先生達だったので。)


もちろん過去15年に働いた二人のボスはいい先生だった。


前の職場はこの島に越してきて二週間経って保育所が決まり、その週に新聞広告に出ていた二社に履歴書を送った。どっちも採用されたが、コッチが先に電話くれたのでコッチに決めた。

二人目の妊娠出産もここでだったので、休暇もここで取り、出産後は病院まで見舞いに来てくれ、

託児所がいきなり一週間休みになった際にはボスの高齢の両親が一週間赤ちゃんの面倒を見てくれた。

いい先生だったがケチだった。


お国柄と言っては、他の人に失礼だが、ニセモノ大好きで、



クリスマスに(クリスチャン国家なので)ボーナスが出るのが、通例だが、



平気でその年流行ってるルイヴィトンのニセモノの鞄や財布



をくれるような人であった。



私は当時夫が学生だったので二人の幼子を預けて働き、ビンボーだったが絶対ニセモノは持たず


若い頃からずっとずっと愛して来たシャネルやヴィトンを頑張ってお金貯めて



自分の褒美に買うスタイルだったので



全てのシャネルに物語が付随し



それがまた愛着度を更に深め、



心のどこかで、



ニセモノを平気で持つ彼女を下げずんで見ていた。




当時は戦車上がりのハマーが巷を賑わせていた時代で、



ポルシェ911は含む
BMW
レクサス
メルセデス数台
ハマー



など7台を所持し、



ニセモノのブランドバッグを取っ替え引っ替え、



数ヶ月に一度は仕事をほっぽりだして、


自国へ戻って


プラスチックサージェリー(美容整形)
脂肪吸引



などやりたい放題。



偽物の意味がわからない私は



きっと世の中の半分以上の人には、



彼女の持っている鞄(全部ニセモノ)



の方がホンモノに見えんねんやろな




と言う訳のわからないモヤモヤ病が募った。



でも、私はブランドを長く愛し合え



培った目があるので



ニセモノは直ぐに判別可能で



そこまでプライド落としてニセモノを買うくらいなら




中古でええわ。




と思うようになった。



当時私は(今では大人気販売台数国内トップ3だけど)まだまだマイナーと呼ばれる車に乗っていて、



目の肥えてない野郎には



私のホンモノの苦労して手に入れたバッグの方がニセモノに見えんのかな




と言う


思いもするようになった。




夫に(ブランドに全く興味ない)一度話したところ、




「もし、ニセモノの車がこの世に万延していたら、きっと彼女はニセモノの車に乗ってるよ」ニヤリ




と言われた。




あまりにも正論すぎて、



10年以上経った今でも良く思い出す。



なぜか?




それは、


今の職場でも同じだからだ。













続く。