昨日の大学の授業で、発達段階について学んだのが興味深かったので自分の考えをまとめておきたいと思う。
発達と聞くとどうしても乳児から幼児期、青年期にかけてのめまぐるしい身体、精神の変化を想像してしまいがちだが、実は人間は死ぬまで発達し続ける生き物であるそうだ。
発達はできなかったことができるようになることだけではなく、できていたことができなくなるというのも発達に含まれる。
極端な例であるが、赤ちゃんは歩けるようになるとはいはいをしなくなる。これは「歩く」という発達を獲得するかわりにはいはいという喪失を生んだということになる。
このように私たちは段階を超えて日々発達しており、これを【生涯発達】というのだ。
発達について研究をした学者に、ハヴィガースト、エリクソン、が挙げられるがこの2人の理論もかなり興味深い。
まず、ハヴィガーストは、【人間が健全に発達していくためにはすべての発達段階においてその時期の間に果たすべき課題(発達課題)が存在する】ということを論じさらに【発達課題には、ある段階の発達課題が達成されれば、次の段階への移行も順調に進むが、達成に失敗すれば、次の課題も困難になる性質がある】と述べている。
これは積み木の概念としてよく取り上げられる。
たとえば、乳児期、児童初期に課せられる発達課題としてハヴィガーストは親と兄弟に対して情緒的な結合の開始や、話すことの学習、正・不正の区別などを挙げており、これらが積み木の一番下の土台の部分になるわけである。したがって、この時期に果たさなければならない課題をないがしろにしてしまえば、その上に積み重ねていく積木はかなり不安定なものになってしまうのである。
近年では早期教育の是非について問われているが、乳児期、幼児期に果たさなければならないハヴィーガーストのいう発達課題をクリアしないままに、何段階か上の課題を与えてしまうのは少し問題なのではないかと感じる。
しかしその一方で、動物心理学者のロレンツはハイイロガンを対象にした実験で、ある仮説を立てた。
ハイイロガンの子供は卵からかえったあとに見たものを親と認識してついていくという習性がある。だが、その認識というのは生後数時間の間にしか果たされないという。これを時間的リミットとして臨界期と呼ぶ。
人間の場合これほどまでは厳密ではないが、学習の敏感期と言って、学習に適した時期があるのだということ。
これらの内容は教育者が把握しておくのはもちろん子育て中のお母さん方にもぜひ考えてみてもらいたい問題だと思う。



