⏩※水至りて清ければ魚なく、人至りて察すれば徒なし。
…※「文選:宋名臣言行録」より
久しぶりに書き物をする機会に、以下は底意地の悪い話になりそうで恐縮です。
今年は大阪の実家を訪れる日もしばしばで、その帰り道にはベイエリアのと或る場所に立ち寄って、夕焼けのグラデーションを眺めながら写真撮影するという、ささやかな時間の流れに身を置く愉しみに浸っています。
既に役目を終えて久しい年代物の灯台が佇む波止場の水平線の彼方には、神戸の港町や山並みも微かに浮かび、周囲の臨海工業地帯と水面を赤々と染めながら沈み行く夕陽のパノラマが絵になることもあって、ベストな一枚を狙ってファインダーに目を凝らす人々の姿も今や日常的な光景。
当然、顔馴染みになる常連の方々との挨拶や、軽い世間話を交わすようなふれあいも芽生えますが、お互いに名前や職業等は聞かずもがな、距離感を保った関わり合いに止めておくくらいが心地よいものでしょう。
まあ、何分にも定年退職後の余生を過ごす在り方の一つの手段(趣味)として、キャメラを携えている年配の方が殆ど。そんな中に自分が混じって話が弾むわけもありませんよね。
ましてや写真を趣味にしていない、気紛れにシャッターを押して物思いに任せている自分のような場違い者なら尚更です。
それでも、親しげに接していただく方もいて、時には共通の話題に盛り上がることもあります。
ただ、中には人と人との距離感覚を見誤り、過剰な持論の展開が止まらない、面倒な方もいるんですよね。
だからといって、無下に厄介払いなどはしませんよ。(苦笑)
はいはい、左様左様…と、適宜に相槌を打ちながら対応して、その場を無難にやり過ごして来たのです。
^※
▼意味
あまりにきれいな水には魚が住めないのと同様に、あまりに鋭く人間の裏表を見分け、あまりに潔白過ぎて他人を咎め立てするような人には仲間が寄り付かない。
^※
【文選(もんぜん)】
中国の書物(詩文選集)で、古今の名文を収めている。
▼Wikipedia
♪「One Of These Days」:Pink Floyd
★動画、及び添付のドローイングは、本文の内容に関わり合うような意味はありません。


