17日目は、いよいよレッチェ最終日で中心街にあるRisorgimento Resortに滞在しました。

石造りの街並みに溶け込むような外観で、旧市街の雰囲気を存分に味わえる立地です。

 

チェックイン前に、軽くピッツァ・マリナーラで腹ごしらえをします。

マリナーラはトマト、ニンニク、オレガノ、オリーブオイルのみという極めてシンプルな構成で、実は「船乗り風」という意味を持つナポリ由来の伝統的ピッツァです。

モッツァレラを使わないため軽く、移動日の合間にちょうどよい選択でした。

 

 

 

ホテルにチェックイン後は、あえて外に出ず室内でのんびりと過ごしました。

旅の終盤は、観光よりも余白を楽しむ時間が心地よく感じられます。

 

Risorgimento Resort

 

 

 

 

 

 

夜は館内のLe Quattro Spezierie Roof Gardenへ。

屋上テラスという開放的な空間で、レッチェの街並みを見渡しながらの夕食です。

 

Le Quattro Spezierie Roof Garden

 

 

 

ワインはFive Roses Anniversario 2018を選びました。

Five Rosesは1943年に誕生したイタリア初の瓶詰めロゼワインとして知られ、プーリア州サレント地方を代表する存在です。

ネグロアマーロ主体で造られ、果実味と酸のバランスがよく、魚介にも肉にも対応できる万能型ロゼです。

 

Five Roses Anniversario 2018

 

 

まずは先付けのように供された水牛のリコッタチーズ。

 

 

リコッタは「再び煮る」という意味を持ち、チーズ製造後のホエーを再加熱して作るフレッシュチーズです。

水牛乳を使うことで脂肪分が高く、よりミルキーでコクのある仕上がりになります。ロゼのやわらかな果実味が、その甘みを引き立てます。

 

アンティパストはオマール海老のサラダ。

 

 

火入れを最小限に抑えた身の弾力と甘みが際立ち、野菜の爽やかさがアクセントになります。

ロゼの赤系果実のニュアンスが甲殻類の甘みと共鳴し、非常に相性の良い組み合わせです。

 

プリモは鯖とチーメ・ディ・ラーパのオレキエッテ。

 

 

オレキエッテは「小さな耳」という意味を持つプーリア州の代表的パスタで、くぼみにソースがよく絡む形状です。

チーメ・ディ・ラーパはイタリアの菜の花に近い野菜で、ほろ苦さが特徴。

そこに脂の乗った鯖を合わせることで、南イタリアらしい力強い味わいになります。

ロゼの酸が青魚の脂を引き締め、料理全体を軽やかにまとめます。

 

セコンドはスズキのハーブパン粉焼き、夏野菜の煮込み添え。

 

 

パン粉焼きはイタリアではグラティナートと呼ばれ、オーブンで表面を香ばしく仕上げる調理法です。

魚の繊細な身質とハーブの香り、野菜の甘みが一体となり、コースの流れとしても美しい構成でした。

 

ドルチェはスイカのグラニータ、ミルクジェラートとクランブル添え。

 

 

グラニータはシチリア発祥の氷菓で、氷を細かく削りながら凍らせることで独特のシャリっとした食感を生み出します。

瑞々しいスイカの甘みとミルクジェラートのコク、クランブルの食感が重なり、夏の終わりを感じさせる爽やかな締めくくりでした。

 

海辺の素朴な食事とはまた違う、洗練された構成の夕食、旅の終盤にふさわしい少し背筋を伸ばした夜となりました。